【Movie】新型ASIMOは2倍にスピードアップ、スラロームも自由自在
2005.12.15 自動車ニュース【Movie】新型ASIMOは2倍にスピードアップ、スラロームも自由自在
2005年12月13日、本田技研工業本社にて、2足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」の新型が発表された。作業能力の向上と、進化した“走り”がポイントだ。
■作業性が大幅アップ
階段を2つの足で降り、世間をアッと言わせた初代アシモは2000年のデビュー。その後も研究開発を進め改良を重ね、さらに進化したのが新型だ。
センサーの追加は“成長”の一例。従来は視覚、床面、超音波などのセンサーを備えていたが、手首部分に力覚センサーを加えた。これにより、「物を持った、持てなかった」「手を引っ張られている」などが判断できるようになったという。
さらにワゴンを押すなどの動作でも、左右の力を調整することによってコースの逸脱を修正可能。ワゴンとの感覚を適切に保ちながら、自在に動くことができるようになった。
関節を従来モデルより8つ増やすことにより、より柔軟な動きを可能にした新型アシモは、トレーを受け取り、揺らさないように運搬し、台の上に置くなどの動作もスムーズに行うことができる。さらに光通信と電波のセンサーを加えた。IC通信カードを人が携帯することにより、360度どの方向にいても、その位置情報を得ることができるという。これを使うことにより、来客者のアテンドなどが行えるとか。実際に2006年春からは、ホンダの和光研究所で、アシモが来客応対にあたる予定だ。
■走行中はジャンプも
もう一つの大きなトピックは、走行(歩行?)性能の向上だ。従来モデルでは、最高3km/hという速度であったが、新型は2倍の6km/h(直進時)に増速した。
細かく見ると、人間が走っている時と同様に、一瞬空中に浮く動作が入る。今まではいわば“競歩状態”で、地から両足が離れることはなかったが、全身のバランスを取る能力がアップしたことにより、ジャンプ中や片足立ち、さらにはコーナリング中の遠心力に対応するなどもできるようになった。
バックや斜め走行もできるようになり、動きの滑らかさは従来型の比ではない。
今後は人の意思を理解し、人にあわせた動作や受け答えができるような判断力を持つことに重点を置き、研究を進めていくという。
アシモの名の由来は「Advanced Step in Innovative Mobility」。新しい時代へ進化した革新的モビリティは、さらに「人の動きに近づける」という最終目標に向かって進化中である。
(webCG 本諏訪)
【関連リンク】
【Movie】人間に一歩近づいた、新型「ASIMO」が動く!(2002/12/12)
http://www.webcg.net/WEBCG/news/000012463.html
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |