第19回:バーゼル通信(その3)〜小沢的オモシロ時計オブ・ザ・イヤー
2003.04.30 小沢コージの勢いまかせ!第19回:バーゼル通信(その3)〜小沢的オモシロ時計オブ・ザ・イヤー
引き続きバーゼルネタだけど、今回はその後の“ジュネーブサロン”こと「SIHH(国際高級時計展)」ネタも交えての時計バナシ。……といっても、多少はクルマの匂いもいたします。
俺が見て「凄い」「わかりやすい」「楽しい」と感じたのを紹介。まずは一番「やられた〜!」って思ったのはフランク・ミュラーの新作、「クレイジー・アワーズ」。
写真をごらんあれ。わかりやすいのなんのって! 上から8→1→6→11→4→9……ってなってるでしょ。時数の配置がハチャメチャ。ご想像の通り。1時の次は2時、2時の次は3時って時針がピョンピョン飛ぶようになっているのだ。分針は普通に回るが、時針は1時0分から1時59分までの間は数字の真ん中に固定されていて、2時台に入ったとたんに「ピョン!」 もちろん機械式。
「おもしろ〜」&「わっかりやす〜」。「時計は時間を正確に見せる“だけ”じゃない」ってのを体現してます。「いかに遊ぶか」ってね。
それに“フランク・ミュラー”が全世界的に消費されかかってるこのときにこのアイデアでこの名前。やっぱ天才だと思いました。「一発逆転ホームラーン!」って感じ。
ちなみにお値段約200万円で、今年の夏ぐらいから発売されるとか。ひとしきり話題は独占できるはず。ある意味、200万円の価値あり!? 「時計オブ・ザ・イヤー」なるものがあったら、俺はコイツに入れるな、たぶん。
それからブランド立ち上げからあったんだけど、カルロ・フェラーラの「フェラーラ・レギュレータ」も楽しい。これは機構の名前なんだけど、分と時が別々にしかも楕円に動く。ある意味、マツダのツーローターエンジンに近い? 違うか。でもかなり遊んでる。
名前の通りにバリバリのローマ人の方の作で、全体のデザインも含め、まさに“イタリアン”な魅力満載。
女の子に買ってあげるんでは、「うぉぉぉ使える!」と絶叫したのがグッチの「バングル・ウォッチ」。なにが凄いって、今年からバンブー仕様が出たのだ。バングル部を竹で被ってある。これまた「超わっかりやす〜」。よっぽどブランド物に興味のない子以外は、ほぼ全員(?)喜ぶと思ったなぁ〜。しかも10万円以下とこの手としてはお手ごろ。客が殺到するって話なんで、欲しい方は急いでください。
最後に気に入ったのはFOSSILの「フィリップ・スタルク」物。フィリップさんっつうのは有名なデザイナーで、特に指輪ウォッチは楽しかったな。1万1000円と手頃で首からぶら下げてもよさそうでしょ。
ってなわけで、つくづくアイデア勝負の時計ビジネス。見てるだけでメチャクチャ楽しいんですわ。
(文=小沢コージ/2003年4月)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
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