慶應義塾大学電動フルフラットバス:EVの本当のスゴさが宿っている!
2011.12.05 コレはゼッタイ!■【コレはゼッタイ!】慶應義塾大学電動フルフラットバス:EVの本当のスゴさが宿っている!
個人がごく普通にEVを購入し、所有できる日本は、それだけで「EV先進国」である。しかしその背後に、こういうスゴいクルマが控えていることを知ると、日本も「まだまだ捨てたものじゃない」と思うのでは?
■8輪インホイールモーターで走行
このバスには、今年8月の実証実験で同乗させてもらった。7年前に「エリーカ」という超高性能EVを開発し、近年はSIM-DriveというEVベンチャーを興した慶應義塾大学の清水浩教授の作品である。
8輪インホイールモーター、プラットフォーム内蔵バッテリーというメカも独創的だが、それを包み込むボディーも前衛そのもの。普通のバスに比べてあきらかに「腰」が低く、窓が大きいし、グリーン系で統一された車内は明るくて気持ちいい。走りも熟成が進めば文句ないレベルに達するだろう。
「三菱i-MiEV」や「日産リーフ」が普通に買えるわが国は、それだけで世界トップクラスのEV先進国だと思うけれど、清水教授の作品を目にすると、メーカー製EVは中庸であることが分かる。本当の日本のスゴさはこういうクルマに宿っているのだ。
このバスを見た多くの人が、「自分たちの国は、まだまだ捨てたものじゃない」と思うのではないだろうか。
(文=森口将之/写真=峰昌宏)
新着記事
-
NEW
スズキが未来の技術戦略を発表! “身近なクルマ”にこだわるメーカーが示した問題提起
2025.9.15デイリーコラムスズキが、劇的な車両の軽量化をかなえる「Sライト」や、次世代パワートレインなどの開発状況を発表。未来の自動車はどうあるべきか? どうすれば、生活に寄りそうクルマを提供し続けられるのか? 彼らの示した問題提起と、“身近なクルマ”の未来を考える。 -
NEW
BMW M235 xDriveグランクーペ(4WD/7AT)【試乗記】
2025.9.15試乗記フルモデルチェンジによってF74の開発コードを得た新型「BMW 2シリーズ グランクーペ」。ラインナップのなかでハイパフォーマンスモデルに位置づけられる「M235 xDrive」を郊外に連れ出し、アップデートされた第2世代の仕上がりと、その走りを確かめた。 -
フォルクスワーゲン・ゴルフRアドバンス(後編)
2025.9.14ミスター・スバル 辰己英治の目利き万能ハッチバック「フォルクスワーゲン・ゴルフ」をベースに、4WDと高出力ターボエンジンで走りを徹底的に磨いた「ゴルフR」。そんな夢のようなクルマに欠けているものとは何か? ミスター・スバルこと辰己英治が感じた「期待とのズレ」とは? -
スズキ・アルト ハイブリッドX(FF/CVT)【試乗記】
2025.9.13試乗記「スズキ・アルト」のマイナーチェンジモデルが登場。前後のバンパーデザインなどの目に見える部分はもちろんのこと、見えないところも大きく変えてくるのが最新のスズキ流アップデートだ。最上級グレード「ハイブリッドX」の仕上がりをリポートする。 -
トヨタGRヤリスRZ“ハイパフォーマンス”【試乗記】
2025.9.12試乗記レースやラリーで鍛えられた4WDスポーツ「トヨタGRヤリス」が、2025年モデルに進化。強化されたシャシーや新しいパワートレイン制御、新設定のエアロパーツは、その走りにどのような変化をもたらしたのか? クローズドコースで遠慮なく確かめた。 -
新型スーパーカー「フェノメノ」に見る“ランボルギーニの今とこれから”
2025.9.12デイリーコラム新型スーパーカー「フェノメノ」の発表会で、旧知の仲でもあるランボルギーニのトップ4とモータージャーナリスト西川 淳が会談。特別な場だからこそ聞けた、“つくり手の思い”や同ブランドの今後の商品戦略を報告する。