第3回:ファミリーセダンとしての実力は?
スーザン史子さんが語る「CTS」の日常性能
2017.07.03
NewキャデラックCTSセダン日常劇場<PR>
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マイナーチェンジを受けてより魅力的に進化した「キャデラックCTS」。その実力を日常的なシーンを通じてさまざまな角度から4回に分けてリポートする。第3回はモータージャーナリストのスーザン史子さんが登場。新しいCTSの日常性能を女性の目線で語ってもらった。
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CTSで梅もぎにGO!
スーザン家の夏の風物詩といえば、梅もぎ。毎年、クルマで約1時間の場所にある親戚の伯母さんの家まで家族5人で出かけます。今回は、なんとキャデラックCTSで! 見たこともない高級車を前に、息子はもう大はしゃぎ。そんななか、「キャデラックっていうからよ、どんだけデケーのかと思ったけど、そうでもねーなー」と目を丸くしたのは江戸っ子で戦前生まれの義父。テールフィンのついた派手でビッグなクルマをイメージしてたようだけど、乗りやすそうなCTSを見て、すっかり安心したようです。
キャデラックと聞いて、そんな昔のイメージに重ね合わせる方もいるかもしれませんが、CTSはアメリカ車といっても、そこまでメチャメチャ大きいわけじゃありませんよ。「トヨタ・クラウン」と比べると、全長で75mm、全幅で40mm、全高で15mm大きい程度。
一方、室内はわりあいタイトで、大人4人に子ども1人でジャストサイズ。これで本当に体格のいいアメリカの人たちが5人座れちゃうのってぐらい、日本人にフィットしてます。ドライブトレインはFRがベースの4WDなので、フロアトンネルが盛り上がっています。これはキャデラックに限った話ではないのですが、後席ではそれを足でまたがなくちゃならないのが、ファミリーカーとして5人乗車するときにはちょっと面倒ではありますね。
実を言えばキャデラックって、これまであまり縁のなかったブランド。でもあらためて見た瞬間に、ビビッときちゃいましたよ。バリッと押し出しの強いフロントグリルや、堂々とした体躯(たいく)。特に、サイドビューには、セダンというものを見直したくなる美しさがあります。フロントとリアのセンターが山型に尖(とが)った、キャデラック伝統のデザインなど、全体的にハッとするような華やかさがある。これがアメリカンラグジュアリーなんですね!
さあ、どんなクルマなのか楽しみです。
気になる家族の反応は……
運転してみると、車幅の広さと左ハンドルならではの気遣いは多少必要ではあるものの、それ以外ではほとんど日本車を運転している感覚と一緒です。ステアリングはほどよく重めのセッティングで安定しているし、アクセルペダルはオルガン式で操作がしやすい。足まわりはチョイ硬めながら、乗り心地はしっとりとしていて、家族を乗せていても安心感があります。そのうえ、走行中はとても静かで、低回転域のままスムーズに加速していけるので、余裕を持ってドライブできるんです。
やはりアメリカのクルマだなぁと感じたのは、高速道路での巡航が得意であるということ。ヨーロッパのスポーティーセダンが得意とする俊敏さを前面に出すのではなく、飛ばそうという気持ちがなくなるほど、物腰がゆったりとしていて、ロングツーリングでも疲れないのです。もともと、スポーティーにガシガシ走るクルマのほうが好みですが、こういう落ち着いたセダンもキライじゃないんだな~、ということにあらためて気づかされましたネ。
ドライバーの私だけでなく、後席に座っていた息子にも大好評だったのが、リアカメラミラー。ルームミラーに後方映像を映しだしてくれるので、フル乗車でもバッチリ視界を確保! クルマが大好きな息子は、後席にいても後続車の様子がよく見えるので、「後ろにベンツがいるよ~!」と言っては大喜びしていました。
ボディーの大きさのわりには、想像以上に駐車がしやすいのもポイントです。前後左右のカメラとセンサーによって、クルマを真上から見た映像が確認できるほか、クルマ1台がやっと通れるような狭い道でも、しっかりセンシング。障害物が近くにあるときは、シートの腰のあたりに振動を伝えて、警告してくれるんです。ボディーの大きいクルマでも最新の安全装備さえついていれば、扱いやすいということを証明してくれました。
今回、ほぼ初対面みたいな状態で試乗してみましたが、想像以上に違和感なく家族に溶け込んだな、というのが正直な感想です。気になる家族の反応はというと、「歌舞いてるね~! 高級車って感じだね」とダンナ君、「こんなステキなクルマに乗ると、気分がアガるわね」と義母など、ポジティブな意見が目立ち、ビールを飲んでほろ酔い気分の義父からも「ホント、乗り心地がいいよな~」とお褒めの言葉をいただきました。今年も楽しい梅もぎとなりました。
(文と写真=スーザン史子/編集=webCG 竹下元太郎)
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スーザン史子
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