ここはクルマ好きのテーマパーク
A PIT AUTOBACS SHINONOME
2019.07.01
Gear Up! 2019 Summer
A PITのトリセツ
知る楽しみ、イジる楽しみ、磨く楽しみ、眺める楽しみ—。東京・江東区東雲にリニューアルオープンしたA PIT(アピット)は、さまざまな方法でクルマ好きをもてなすテーマパーク。その取扱説明書をここに紹介したい。
2018年11月にリニューアルオープンした「A PIT AUTOBACS SHINONOME」は、カー用品店という言葉ではくくることができない新しい店舗の形態だ。例えば午前中に訪ねると、スターバックスでは家族を送り出したとおぼしき女性たちが、コーヒーを片手に談笑している。午後の遅い時間に立ち寄ると、制服姿の女子高校生が書籍売り場でファッション誌を開いている。
ストアマネージャーの加藤洋幸氏は、A PITのコンセプトを次のように語る。「スーパーオートバックス東雲は直営の旗艦店として20年にわたってお客さまに支持されてきました。リニューアルしたA PITに関しては、コーヒーを飲みながら本を読んでくつろいだり、今までになかった商品を取り扱うことなどで、新しいカーライフの提案をしたいと考えました。従来は、ご家族はお父さんに仕方なくついてきた面もあったかと思います。でも今度の店舗は、奥さまもお子さまも、皆さんが楽しめるようなスペースにしたいと考えています」
例えば2Fの「旅とクルマ」というエリアでは、旅行ガイドブックの売り場と、旅に持っていきたくなる自動車旅行用の小物やCDの売り場が隣接している。旅と書籍と音楽とクルマが有機的に結びついている売り場というのは、これまでに見たことがない。
今回は、「取扱説明書(トリセツ)」という体裁で、この魅力的な店舗を紹介したい。
充実した設備と経験豊富なスタッフが クルマ好きのリクエストに応える
幅広いライフスタイルに対応しつつ、館内をじっくり見て歩けば、クルマ好きが納得できる場所であることがわかる。前出の加藤ストアマネージャーは、こう語る。
「一見するとカー用品のボリュームが減ったように感じるかもしれません。でもそれは、商品の陳列が整理されたからです。チューニングやオーディオなどの専門的な商品をそろえた3Fのスペシャリティーショップには、以前からの常連さんがお越しになりますが、好評です」
店舗の多様性に驚くのと同時に感心するのが、ピットの規模が大きく、最新鋭の機材が導入されていることだ。
「ピットの広さや設備はもちろんですが、スタッフのクオリティーにも自信があります。地域柄、輸入車が作業入庫車の約20%を占めるなど、高級車が多いので、レベルの高いリクエストをいただきますが、ご希望、ご用命にしっかり応えられるスタッフが集まっています。特に、オーディオとチューニングのスタッフは知識と経験が豊富です」
筆者は以前、当時の愛車、2005年型「ルノー・メガーヌ」にカーナビを装着しようと都内某所のスーパーオートバックスを訪ねたことがある。担当者の知識は圧倒的で、「その年式ならマツダの汎用(はんよう)アダプターで装着できます」とアドバイスされて舌を巻いた。したがって加藤氏の「スタッフには自信アリ」という発言は納得できる。
クルマ好きには専門的な技術と知識で、ご家族には多彩なライフスタイル提案でもてなすのがA PITなのだ。
(文=サトータケシ/写真=岡村昌宏 CROSSOVER)
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1/10①まずはアクセスとレイアウトから
特筆すべきはアクセスのよさ。首都高速の臨海副都心出口、台場出口、有明出口からそれぞれ約5分なのだ。店舗レイアウトは1Fがピットとサービスフロント、2Fがカー用品とカフェ、書店など、3Fがオーディオ等の専門的な商品と実にわかりやすい。 -
2/10②書籍売り場の品ぞろえに注目すべし
書籍売り場では、当然ながら自動車専門誌やクルマ関連の洋書を豊富に取りそろえている。加えて、ファッション、グルメ、旅行など幅広いライフスタイルに対応する書籍を用意。検索機で本を探し、もしも店頭にない場合には、取り寄せることもできる。 -
3/10③あえてカー用品の森に迷い込もう
2Fのカー用品の陳列のレイアウトがすっきりしているから、目指す商品の売り場に直行できる。でもあえてぶらぶらするのも楽しい。洗車用具にしろドライブレコーダーにしろ日進月歩で進化しているから、「こんなのがあるの!?」という驚きが連続する。 -
4/10④お子さんを連れていってもOK!
「あそび」を考える世界で唯一の企業であるボーネルンドの協力を得て企画したキッズスペースは、親子で新しい発見ができる場所となっている。児童書も豊富で無料の読み聞かせイベントも開催。2Fにはおむつ替えの台やベッドを備えた授乳室もある。 -
5/10⑤おいしいコーヒーでひと息つこう
2Fでは「スポーツとクルマ」や「旅とクルマ」など、テーマごとに商品が並べられている。だからぐるぐる回っても飽きるということがない。歩き疲れたら3Fまで吹き抜けになった心地よい空間で、スターバックスのコーヒーを飲みながらひと休みしたい。 -
6/10⑥ピット作業は予約がおすすめ
40台が入庫可能な広々としたスペースにはアライメント計測装置など最新鋭の機器が並ぶ。スムーズに作業を進めるには、電話またはホームページから予約をおすすめする。作業中の愛車を間近で見ることができるプレミアムピットも好評を博している。 -
7/10⑦安心してマニアックなリクエストを出そう
3Fのスペシャリティーショップは、スポーツ走行のためのチューニングや、オーディオ、カーナビなどのスペシャリストが常駐。サーキット走行会などの目的に合ったパーツを選んだり、希少モデルへのカーナビの装着など、豊富な経験をもとに対応する。 -
8/10⑧遠慮せずにサービスフロントに相談しよう
サービススタッフと来客とが相談するスペースがサービスフロント。例えば愛車にはどのオイルが合うのか、タイヤ選びと予算の兼ね合いなど、どんな細かいことにも親身になって相談に乗ってくれる。気兼ねすることなく、スタッフを質問攻めにしたい。 -
9/10⑨メンテ中の愛車はスマホでチェックしよう
ピットでメンテナンスを受けている愛車の状態をスマートフォンで見ることができる「PIT LIVE VIEW」が好評だ。パナソニックと共同で開発した仕組みで、日本のカー用品店で採用したのはA PITが初めてだという。安心して愛車を預けることができる。 -
10/10⑩家族や友人と、愛車で訪れよう
アクセスが良いことに加えて、300台が止められる大規模な駐車場も備えている。ここで待ち合わせて、カー用品やコーヒーを買ってからツーリングに出発するなどさまざまな使い方が考えられる。敷地内にはセルフ洗車場も設置しており、天気がよい日にはにぎわう。