ベントレー・コンチネンタルGT(前編)
2019.12.12 谷口信輝の新車試乗 「このクルマ、なんでも一番を取りにきている!」 雨のワインディングロードで新型「ベントレー・コンチネンタルGT」に試乗した谷口信輝は、なぜそのように感じたのか?過去2代とは基本が違う
鮮やかな色合いなのに、どこかしっとりと落ち着いたブルーメタリックのベントレー・コンチネンタルGTに乗り込んだ谷口信輝が、時折強く雨が降る箱根のワインディングロードを走り始めた。
「基本的にはものすごく豪華なクルマなんですが、そのなかにスポーティーな味わいがあったり、サウンドもちょっとだけですが聴かせようとしていますね。乗り心地はとっても快適だけど、それでいて速い。エンジンのパワーも相当ありそうですね」
さすが谷口。乗り始めて3分とたたないうちに、新型コンチネンタルGTの特徴をあらかた指摘し尽くしてしまったかのようだ。
初代コンチネンタルGTは2003年に誕生。そこから数えて3代目にあたるのが今回試乗したモデルだが、前2代とこの3代目には決定的な違いがある。誤解を恐れずに言えば、クルマの土台となるプラットフォームがそれまでのアウディ系からポルシェ系へと一変したのだ。
従来のコンチネンタルGTに用いられていたプラットフォームはMLBと呼ばれ、これはアウディのサルーンやSUVなどに広く使われてきたもの。センターデフがトルセン式だったり、ギアボックスがトルコン式(MLBを用いたアウディのサルーンにはDCTもあるが、重量級モデルの多くはトルコン式)だったりするのはその名残といっていい。
一方、3代目コンチネンタルGTは「ポルシェ・パナメーラ」にも使われているMSBを採用。この結果、最新のコンチネンタルGTにはフルタイム4WDの前後トルク配分機構に電子制御多板クラッチ式を用いたり、ギアボックスも8段DCTとされた。空気容量がこれまでより60%以上も多く、それだけ可変範囲が広がった3チャンバー式エアサスペンションもパナメーラに通ずる設定。こういった仕様変更により、スポーティーからラグジュアリーまで幅広い世界観を演出できるのが新型コンチネンタルGTの最大の特徴なのだ。
もっとも、ベントレーはMSBをそのまま使うのではなく、82%のパーツを独自に開発したというから、ひとことでポルシェベースと言うには語弊があるかもしれない。
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