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スバル・クロストレック【海外試乗記】

あともうひと息 2023.11.20 アウトビルトジャパン AUTO BILD 編集部 外観に大きな変化は感じないものの、よりモダンに進化した「スバルXV」改め「スバル・クロストレック」。水平対向エンジンにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド「e-BOXER」と、スバル自慢の4WDを採用するコンパクトSUVの走りをチェックした。

※この記事は「AUTO BILD JAPAN Web」より転載したものです。
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文句なしのカリスマ性

ドイツではむしろエキゾチックな存在とみなされているが、世界的にみればスバルはニッチブランド以外の何物でもない。ただ、アメリカやカナダではスバルの売り上げは上々だ。そうしたこともあり、XVのフルモデルチェンジを機に、欧州でも北米と同じクロストレックを名乗るようになった。

新型クロストレックは、従来型よりも1cm短く、1.5cmスリムになっている。着座位置は床上25cmだが、最低地上高は「フォレスター」と同じ22cm。われわれが初めて新しいクロストレックに乗ったオーストリアでは、「フォルクスワーゲン・ゴルフ」や「スズキ・ビターラ」と同じように従来のXVは街角の風景に溶け込む存在だ。

スバルは新型クロストレックで、先代XVに対する2つの批判に対処した。ひとつはシート。クロストレックのシートでは肩の部分をよりしっかりサポートするようになり、ランバーサポートも装備された。リアシートも低すぎず、背もたれもの角度も急すぎない。そしてもうひとつは、車内の静粛性が向上したことだ。これは、CVTのラバーバンドフィール(急加速時にエンジン回転とスピードの上昇がずれる感覚)が、音響的に目立たなくなったことを意味する。

「スバルXV」のフルモデルチェンジに合わせて、欧州でも北米と同じ「クロストレック」を名乗るようになった。
「スバルXV」のフルモデルチェンジに合わせて、欧州でも北米と同じ「クロストレック」を名乗るようになった。拡大
新型「クロストレック」は、従来型よりも1cm短く、1.5cmスリムになっている。
新型「クロストレック」は、従来型よりも1cm短く、1.5cmスリムになっている。拡大
フルモデルチェンジでシートも進化。肩の部分をよりしっかりサポートするようになり、ランバーサポートも装備された。
フルモデルチェンジでシートも進化。肩の部分をよりしっかりサポートするようになり、ランバーサポートも装備された。拡大
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走行機能の進化もトピック

ここでは説明しきれないが、多くの新しい、あるいは改良された4WD機能のなかでも、悪路走行をアシストする「X-MODE」が後退時にも機能するようになったのは注目すべきポイントである。

X-MODEのスイッチをONにしておけば、誰もが滑りやすい坂道でも自信を持って運転できるはずだ。実際に何度も坂道発進を行ったが、トランスミッションが熱くなったり、悲鳴を上げたりするようなことはなかった。40km/hを超えると、X-MODEは自動的に解除される。

さらに、ウインドスクリーンのウオッシャーノズルが2つから3つに増え、大型のリアワイパーも装備。埃(ほこり)っぽい日常のためのアイテムも充実した。ただしエマージェンシーホイールは搭載されず、搭載できる専用のスペースもない。ハイブリッドバッテリーがその空間を占めているからだ。

外観は「XV」に似ているが、ずいぶんとモダンになったことがわかる。ウインドスクリーンのウオッシャーノズルが2つから3つに増えた。大型のリアワイパーも装備されている。
外観は「XV」に似ているが、ずいぶんとモダンになったことがわかる。ウインドスクリーンのウオッシャーノズルが2つから3つに増えた。大型のリアワイパーも装備されている。拡大
「X-MODE」のスイッチをONにしておけば、滑りやすい坂道でも自信を持って運転できる。
「X-MODE」のスイッチをONにしておけば、滑りやすい坂道でも自信を持って運転できる。拡大
リアシートは低すぎず、背もたれもの角度も急すぎない。車内の静粛性も向上した。
リアシートは低すぎず、背もたれもの角度も急すぎない。車内の静粛性も向上した。拡大

マイルドハイブリッドシステムを搭載

実車をチェックすると、外観はXVに似ているがずいぶんとモダンになったことがわかる。インストゥルメントパネルでは、伝統的なアナログメーターとメカニカルスイッチの採用が目を引く。

テスト車のボンネットの下には、最高出力136PSの2リッター水平対向4気筒エンジンが搭載されている。この自然吸気ガソリンエンジンは最高出力13.6PSのモーターと組み合わされ、マイルドハイブリッドシステムを構成する。

結論

スバル・クロストレックのコンセプトはユニークだ。高床式で4WDを採用するゴルフのようなもので、アルプスの住民たちには人気がある。先代の弱点の多くは改善されたが、CVTのラバーバンドフィールは完全になくなったわけではない。

AUTO BILDテストスコア: 3+(最高点1+から最低点5-まで)

(Text=Rolf Klein/Photos=Subaru)

記事提供:AUTO BILD JAPAN Web(アウトビルトジャパン)

インストゥルメントパネルでは、伝統的なアナログメーターとメカニカルスイッチの採用が目を引く。
インストゥルメントパネルでは、伝統的なアナログメーターとメカニカルスイッチの採用が目を引く。拡大
マイルドハイブリッドシステム「e-BOXER」は、最高出力136PSの2リッター水平対向4気筒エンジンに同13.6PSのモーターが組み合わされる。
マイルドハイブリッドシステム「e-BOXER」は、最高出力136PSの2リッター水平対向4気筒エンジンに同13.6PSのモーターが組み合わされる。拡大
悪路走行をアシストする「X-MODE」が後退時にも機能するようになった。
悪路走行をアシストする「X-MODE」が後退時にも機能するようになった。拡大
先代の弱点の多くは改善されたが、CVTのラバーバンドフィールは完全になくなったわけではない。
先代の弱点の多くは改善されたが、CVTのラバーバンドフィールは完全になくなったわけではない。拡大
AUTO BILD 編集部

AUTO BILD 編集部

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