BMW M4コンペティション クーペM xDrive(後編)

2025.04.03 谷口信輝の新車試乗 谷口 信輝 クルマ好き・運転好きなら意識せずにはいられない、BMWの高性能クーペ「M4」。その最新モデルにワインディングロードで試乗した、レーシングドライバー谷口信輝の評価やいかに?
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ハンドルを切って「あれ?」

走り始めで、いきなり530PSの壮絶なパワーを見せつけたBMWの最新型M4 コンペティション。そのどう猛なパフォーマンスに触れてレーシングドライバーとしての闘争心に火がついたのか、谷口信輝はいつも以上に念入りに、箱根のワインディングロードで新型M4と格闘した。

「さすがにタイヤが温まってきたみたいで、さっきみたいに激しく後輪がスキッドすることはなくなりましたね」と谷口。
「こうなってくると、タイヤがしっかりとグリップしてくれて、かなりのコーナリング性能を発揮するようになります」

事実、同乗していた私の体には、さっきから激しい横Gがのしかかっている。それでもM4は安定しきったまま。まるでレールの上を走るような感覚で次々とコーナーをクリアしていく。

「ハンドルは、ちょっと軽めかな」と谷口。
「この傾向は、モードを切り替えてもあまり変わりませんね。それより気になるのは、ステアリングの切り始めが敏感なところ。ステアリングギアレシオがすごく速い、みたいな印象ですが、それはあくまでも切り始めの部分だけで、切り込んでいくと不自然な印象はなくなります」

M4のハンドリングについてそう語った谷口は、撮影のため、いつものように安全な場所でM4をUターンさせようとした。
「あれ、このクルマ、意外とハンドルが切れないですね。僕の言い方でいうと、片側に転舵できる量は1時間10分ぶん。つまり、ロック・トゥ・ロックだと2.3回転くらいでしょうか」

それでも谷口はなんとか切り返してUターンを終えたが、フロントに275/35R19という極太タイヤを履いているのだから、最小回転半径が制限されるのはやむを得ないともいえるだろう。
「あと、BMWって全般的にブレーキペダルの踏み始めが敏感な印象があったんですが、このクルマでは感じませんね。その辺は少し見直されたのかもしれません」

 
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