BMW 525LiエクスクルーシブMスポーツ(FR/8AT)
乗らなきゃ損! 2026.03.27 JAIA輸入車試乗会2026 中国からやってくる「BMW 525LiエクスクルーシブMスポーツ」はなんとも不思議な存在だ。全長を5175mmまで拡大した後席主体のクルマかと思えば、運転してみても軽快かつ痛快。ポジションはちょっと地味ではあるものの、後世になって「隠れた名車」として評価が高まりそうな予感がする。長いのに軽快
概要から説明するとBMW 525LiエクスクルーシブMスポーツは「5シリーズ セダン」のロングホイールベースモデルということになる。そもそも現行の5シリーズ セダンはフルモデルチェンジでホイールベースが20mm、全長が100mm拡大している。525Liはそこからさらにホイールベースを110mm、全長を115mmも拡大。ホイールベースは3105mm、全長×全幅×全高は5175×1900×1520mmという堂々たるサイズである。
延長分は主に後席のために……とのことなので、リアのドアを開けて乗り込んでみる。足元の広さはさすがというほかなく、身長178cmの私でも足を組めるほどだ。また、前席よりも着座位置がちょっと高く、いわゆるシアターレイアウトになっているのもいい。大きなパノラマガラスサンルーフや透明度の高い窓ガラスを採用していることとも相まって、実際の広さ以上の開放感が味わえる。
Bピラーのエアアウトレットやセンターアームレストのスマートフォンのワイヤレスチャージャー、ヘッドレストのふかふかクッションなどは標準の5シリーズにはない装備だが、逆に言えば盛ってあるのはその程度。「7シリーズ」のようなオットマンやドアの電動開閉機構などもない。あくまでゆとりある空間自体がぜいたくなクルマということだ。
このような順で紹介すると長いボディーを持て余してさぞ運転が面倒なクルマだと思われるかもしれないが、525Liはドライバーズカーとしても文句のないデキである。エンジンはこれまであまたのBMW車に搭載されてきた2リッター4気筒ターボのB48ユニット。最高出力190PS、最大トルク310N・mというスペックはボディーの大きさからすると控えめながら、最大トルクを1500~4000rpmもの広範囲で発生するうえに、その下のごく低回転域ではマイルドハイブリッドのアシストを受けられるので、どこから踏んでもトルクの厚みが感じられる。
重さを感じないといえばハンドリングもまた素晴らしい。駆動輪と操舵輪の距離はスタンダードな5シリーズ セダンよりもだいぶ遠くなっているのに、ヒラリヒラリとした身のこなしで面白いように車体の向きが変わる。後席に人を乗せている場合は、そのことを忘れないようにしなければいけない。エンジンはトルクが豊かなだけでなく吹け上がりも素早いので、どちらかといえば軽快な部類の運転感覚である。
5シリーズ ロングは認知度がそれほどではないだろうし、ボディーサイズを知っただけで「ウチでは無理」という方も多いだろう。どれくらいの店舗に試乗車が用意されているかも分からない。でも運転好き、BMW好きな人にはぜひ試していただきたい一台である。
(文=藤沢 勝/写真=田村 弥/編集=藤沢 勝)
【スペック】
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=5175×1900×1520mm/ホイールベース:3105mm/車重:1790kg/駆動方式:FR/エンジン:2リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ/モーター:交流同期電動機/トランスミッション:8段AT/エンジン最高出力:190PS(140kW)/5000rpm/エンジン最大トルク:310N・m(31.6kgf・m)/1500-4000rpm/モーター最高出力:11PS(8kW)/6000rpm/モーター最大トルク:25N・m(2.5kgf・m)/500rpm/タイヤ:(前)245/40R20 99Y XL/(後)275/35R20 102Y XL(ピレリPゼロ)/燃費:15.1km/リッター(WLTCモード)/価格:960万円

藤沢 勝
webCG編集部。会社員人生の振り出しはタバコの煙が立ち込める競馬専門紙の編集部。30代半ばにwebCG編集部へ。思い出の競走馬は2000年の皐月賞4着だったジョウテンブレーヴと、2011年、2012年と読売マイラーズカップを連覇したシルポート。
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