第376回:「ホンダ・オデッセイ」試乗日記 in 神戸
これはミニバンじゃない、“オデッセイ”だ!!
2008.11.10
小沢コージの勢いまかせ!
第376回:「ホンダ・オデッセイ」試乗日記 in 神戸これはミニバンじゃない、“オデッセイ”だ!!
後ろを向いて初めてミニバンと気づく
久々神戸に行ってまいりました。そ、新型オデッセイの試乗会でね。しかしいやー、もう10年以上経つんですなぁ。初代「ホンダ・オデッセイ」がデビューしてから。
あれは1994年。たしか神戸の同じようなホテルで試乗会が行われて、個人的にはその時知り合った○○○レディの○△ちゃんとその後何回かデートしたようなしなかったような……。うーん、オレも年取ったなぁ。なんせ血気盛んな20代だったもんね。どうでもいいハナシだけど(笑)。
さて本題。新型となる4代目オデッセイ。ズバリもはや“これはミニバンじゃない!”って感じですな。前の3代目もミニバンじゃなかったけど、ますますそれが進化した感じ。
特にスポーティグレードの「アブソルート」。マジなハナシ、ドライバーシートから前を見てる限りはセダン、それもかなりハードな足まわりのジャーマン系スポーツセダンに乗ってるような感じで、後ろを振り向いて初めて気づくのだ。「ああ、おれはミニバンに乗ってたんだ……」と。
もうセダンに乗ってる意味がない!
第一の理由は足まわり。それなりにしなやかなんだけど結構ゴツゴツ感もあり、しかも低床プラットフォームのせいもあってほとんどロールが気にならない。個人的にはもうちょい柔らか目のほうが好きだけど、そのぶんステアリングフィールがいい。しっかりとしていつつ、微妙な味わいもあるという。
それから新しい2.4リッター直4もいい。型式は旧型と変わってないんだけど、エンジンブロックからヘッドまですべて新設計で、特にこのアブソルート用の206ps(FFのみ)のハイオク仕様はどの回転域でもアクセルを踏んだとたんにガツンとトルクが出る。いや、ホントに日本のミニバンって走りはすごいよね。特に最近のホンダ車は。回転フィーリングは普通だけど、このピックアップの良さ、レスポンスの良さには感動!
マジメなハナシ、日本に住んでて家族持ちだったらセダンに乗ってる意味なんかないと思った。走りはヘタなスポーツサルーンを顔負けなんだからさ。ドイツ車も含めて。
たまに専門誌が、これからは「セダン回帰だ!」とか言ってるけど、むなしく響く。特に新型オデッセイの前では。ミニバンの性能がこれだけ上がった今、セダンに乗る意味は正直、その様式美とフォーマル性にしかない。ま、それが大切なんだけどさ。
デザインはちょっと上品になったのかも?
それから今回の4代目で特筆すべきは、今までだったら“お茶濁し系メニュー”と揶揄したくなるハイテク装備だったりする。
たとえばCVT搭載車には、「ECON」モードってのが新たについた。このスイッチを押すと、エンジンとCVTの協調制御により無駄なアクセル吹かしや過減速がなくなって、燃費が良くなる。スバルの「SI-DRIVE」にもちょっと似ている機能だ。それからボディは従来より全高が5mm低くなり、ちょっと古い立体駐車場にも確実に入るようになった。今の時代、この2つは結構重要だ。
それよりこの新型、最大のウリはデザインの変化だと思った。ホンダ曰く、燃料電池車のFCXにも繋がる“未来感”を目指したらしいけど、それより、先代が持っていたあからさま“ワルっぽさ”が減らされたのがポイント。つまり、ちょっと上品になったという。ある意味、買いやすくなってるとも言える。
ってなわけで3代目の低床プラットフォームの魅力をさらに生かし、欠点を減らした4代目オデッセイ。たしかに良くできてます。でもまあ正直、キープコンセプトゆえにマイナーチェンジって見えなくもないよね。別にいいんだけどさ(笑)。
(文と写真=小沢コージ)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
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