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1/26新設された「ニッサン インテリジェント ファクトリー」のラインにて、統合自動検査を受ける「日産アリア」の先行量産車。
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2/26栃木工場は、日産車のなかでも「スカイライン」や「フーガ」「GT-R」といった車両の生産を担う国内の重要生産工場である。今回は、実験部を含む6つの建屋のうち、「♯2ライン」に属する2つの工場が全面刷新された。
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3/26「ニッサン インテリジェント ファクトリー」が導入されるのは栃木工場が初。投じられた資金は実に330億円で、生産設備が刷新されただけでなく、第2工場については一度更地にして、建物そのものからつくり直されたという。
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4/26ビジターセンターに展示された新型EV「アリア」。栃木工場の新しいラインでは、同車の生産が行われる。
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5/26「ニッサン インテリジェント ファクトリー」の概要を説明する、日産自動車の坂本秀行副社長。
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6/26 2019年11月28日に行われた「ニッサン インテリジェント ファクトリー」の説明会の様子。このときはまだ、新たな生産技術・生産設備導入の目的にカーボンニュートラルは含まれていなかった。
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7/26日産は2050年までに、事業活動を含むクルマのライフサイクル全体におけるカーボンニュートラルを実現すると発表。この“事業活動”や“クルマのライフサイクル”には、当然のことながら生産段階も含まれている。
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8/26日産は代替燃料を使った燃料電池の開発を2016年に発表している。普及が遅れていた水素ではなく、バイオエタノールを使って発電を行うシステムだった。
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9/26代替燃料を使った燃料電池車は、ブラジルなどバイオエタノールの供給インフラが整った地域における、クルマのカーボンニュートラル実現を意図したものだった。それが工場用発電機に応用されることになるとは……。
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10/26報道陣の質問に回答する坂本副社長。バイオエタノールの生産については、日本でも各地で事業化が模索されている。日産が代替燃料による燃料電池を実用化したら、大きな推進力になると思うのだが……。
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11/26栃木工場の敷地内に設けられた太陽光パネル。自然エネルギーによる発電については、日本国内の工場でも既に導入済みで、今後は順次その規模を拡大。代替エネルギーとの併用でカーボンニュートラルを実現するとしている。
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12/26日産は2021年7月に、英サンダーランド工場を中心としたカーボンニュートラルへの取り組みを発表。日産とエンビジョンAESC、サンダーランド市が合計10億ポンド(約1527億円)の投資を行い、ゼロエミッションの実現へ向けたソリューションを確立するとしている。
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13/26「日産アリア」の塗装工程の様子。塗料と塗装技術の革新により、樹脂(バンパー)と金属(ボディー)の両方を、同時に塗装することが可能となった。
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14/26塗装工程では、ドライブースの採用により塗装カスの完全リユースを実現。ブース内エアの再利用も可能となり、塗装に用いるエネルギーを25%削減した。
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15/26ロボットによって自動でヘッドライニングが組み付けられる様子。ヘッドライニングは自動車に採用される電装品の増加により、年々重量がアップ(裏側に機器や配線などが配置されるため)。組み付けが重労働となっていた。
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16/26巻き線型ローターの製造工程。上で前後しているのが銅線を吐き出すノズルで、動きのタイミングや銅線の張り具合などを工夫することで、高速・高精度・高密度な層状自動巻き上げを実現したという。
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17/26「アリア」のモーターでは、ローターに永久磁石ではなく巻き線が用いられる。電気によってローター側の磁力を制御することで、高回転時の抵抗を軽減するためだ。
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18/26パワートレイン一括搭載システムでは、シャシーやパワートレイン、ドライブトレインなどからなるアンダーフロアを一括でボディーに組み付ける。複数の工程を一工程にまとめると同時に、その完全自動化を実現した。
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19/26土台の上に、フロント/センター/リアの3つに分けてモジュールを搭載。これらの組み合わせにより、パワートレイン一括搭載システムではEVやハイブリッド車、純エンジン車の“つくり分け”が可能となっている。
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20/26ラインに設けられた、土台の位置を微調整するアクチュエーター。0.5mm単位でアンダーフロアの位置を調整し、スムーズで正確な組み付けを実現している。
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21/26パワートレイン一括搭載システム導入前の、アンダーフロアの部品組み付け作業の様子。日産はロボットによる工場の自動化について、「“人減らし”ではなく、より幅広い人に工場で働いてもらうため」と説明している。
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22/26新工場ではIoTを用いた生産設備の保守管理システムや、設備故障診断システムを導入。生産設備を監視し、現場の保全員に指示を送る集中管理室のスタッフは、いずれもこの道20~30年の大ベテランである。工場が合理化されても、いきなり人が不要になるわけではないのだ。
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23/26塗装外観自動検査の工程では、ロボットが光の反射によってゴミの付着やキズなどの欠陥を検出。直径0.3mm(!)の微細なゴミも見つけられるという。
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24/26検出された欠陥は、スマートフォンによって集中管理システムへ転送・保存。最後は人の手によって除去・修繕される。0.3mmのゴミを検出するロボットはできても、それを除去するには、まだ人の手に頼らなければならないのだ。
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25/26デジタル教材を用いた自主学習の様子。MR(複合現実)技術により、バーチャルに生産ラインや現物を再現。時間や場所の制約なしに、よりリアルな作業訓練を受けられるようになった。
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26/26技術革新により、自動車の生産工場が、より多くの人にとって「働きたい」と思える場所になることに期待したい。

堀田 剛資
猫とバイクと文庫本、そして東京多摩地区をこよなく愛するwebCG編集者。好きな言葉は反骨、嫌いな言葉は権威主義。今日もダッジとトライアンフで、奥多摩かいわいをお散歩する。
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