-
1/29
-
2/291935年創立の日本デイゼル工業を起源とするUDトラックス。同社の製品は社名が日産ディーゼルの頃から「UD」の名で親しまれていたが、それは1955年に誕生した2ストロークのユニフロー掃気ディーゼルエンジン(Uniflow scavenging Diesel engine)に由来するものだった。今日ではその意味は、「Ultimate Dependability(究極の信頼)」とされている。
-
3/29「クオン(Quon)」は2004年に登場した大型トラックであり、現行型は2017年デビューの2代目にあたる。2023年3月にトラクターが改良を受けたのに合わせ、実に13年ぶりとなる6×4モデルの新型「GW」が登場した。
-
4/29発表・試乗会の会場に展示されていた「クオンGW」(手前)と「クオンGK」(奥)の模型。4×2のトラクターが主としてコンテナなどの輸送に使われるのに対し、6×4はより重い重機や巨大な建材、土砂や鉱物などの運搬に用いられるという。
-
5/292023年3月29日に行われた、「いすゞ・ギガ」と「UDトラックス・クオン」の共同発表会の様子。両モデルはUDトラックスの上尾工場で生産。開発もUDトラックスが主導したが、いすゞも開発に参加。テスト走行にはいすゞの北海道試験場が用いられた。
-
6/29運転席まわりは、抜群の見晴らしのよさと、包まれ感の強いインストゥルメントパネルやセンターコンソールが印象的。「GW」にはパンチングレザーの革巻きステアリングホイールが装備される。
-
7/29「クオン」に搭載される直6ディーゼルエンジンやトランスミッション「エスコット」は、元をたどるとボルボ車のユニットをベースに開発されたもの。UDトラックスの複雑な来歴を感じさせる。
-
8/29流体式リターダーとは、オイルなどの液体のなかでインペラを回転させ、その抵抗で制動力を発生させる装置だ。制動力の強さは、筐体(きょうたい)内の流体の量によってコントロールされる。
-
9/29「クオンGW」に装備される車高調整機構付きのエアサスペンション。快適性の向上に加え、荷傷みや荷崩れの抑制にも寄与する。
-
10/29日本自動車研究所 城里テストセンターの外周路を走る「クオンGW」。自動緊急ブレーキに全車速対応型クルーズコントロール、車線維持支援機能、ドライバーモニター……と、先進運転支援システムは高級乗用車に負けず充実している。
-
11/29全車に装備される「UDアクティブステアリング」は、電動アクチュエーターで操舵を支援するもの。車速に応じてアシスト量が変化するほか、緻密な制御で路面状況や横風にも負けない走行安定性を実現している。
-
12/29「エスコット」の基本構造はマニュアルトランスミッションを自動化したもの。12段というギア数はこのセグメントでは多いほうではないが、素早くスムーズな変速制御とトルクバンドの広いエンジンにより、十分に力強く、快適に走ってくれる。
-
13/29センターコンソールにキノコのように生えたパーキングブレーキのレバー。「クオンGW」にはブレーキホールド機能が備わっており、パーキングブレーキを解除してブレーキペダルをリリースしても、すぐにはクルマが動かないようになっている。
-
14/29シートの座面下にはサスペンションが備わっており、路面からの入力をことごとく吸収。「GW」にはブラックの専用シートが装備される。
-
15/29「クオンGW」には、悪路走行を支援するデフロックが標準で装備される。30km/h以下の車速域でしかONにできないが、作動後に車速が30km/hを超えても、自動で解除はされない。
-
16/29デフロックの数は3つで、2軸と3軸の間に1つ(サードデフロック)、2軸のデファレンシャルと3軸のデファレンシャルに1つずつ装備される。
-
17/29デフロックの操作では、まずはサードデフロックを作動させて2軸と3軸を直結に。次いで、2軸と3軸の左右輪を直結にし、全駆動輪を直結状態にする。「サードデフロックはフリーで、左右輪のみを直結にさせる」という制御は存在しない。
-
18/29補助ブレーキの強さは4段階。「1段階ではエキストラエンジンブレーキ(EEB)の強さが20~40%(トレーラーの有無によって変わる)で、流体式リターダーの強さが15%」と、段階に応じてEEBとリターダーの強さが調整され、4段階では共に利きが100%となる。
-
19/29ホイールの穴からのぞくブレーキのディスクローター。トラック業界ではなかなか普及が進まないディスクブレーキだが、UDトラックスは積極的に採用。懸念される摩耗の速さや部品交換の頻度なども、「問題にならないレベルに収まっている」という。今回試乗した「クオンGW」でも、全輪にディスクブレーキが装備される。
-
20/29こちらは標準ルーフ・リーフサス仕様の「クオンGW」。悪路にも強いクオンならば海外でも需要があるのでは? と思ったが、今のところ海外展開の予定はないという。
-
21/29タイヤサイズは295/80R22.5という巨大なもの。試乗車にはブリヂストンのトラック用タイヤ「V-STEEL MIX M888」が装着されていた。
-
22/29車両を観察していたら、休憩時の快適性を高める送風機のスイッチを発見。こんな装備もあるのかと感心するとともに、トラックに寝泊まりしなければならないドライバーの苦労に思いが至った。
-
23/29今回の取材会では、有識者による「2024年問題」のトークセッションも催された。詳しくはデイリーコラム「トラックドライバーの疲弊が物流業界の崩壊を招く!? 日本を襲う『2024年問題』の衝撃」をどうぞ。
-
24/29圧倒的なパワーと快適性、運転のしやすさを併せ持つ「クオンGW」。“根は優しくて力持ち”を地で行くキャラクターは、物流業界の課題克服を意識したものだった。
-
25/29UDトラックス・クオンGW(写真は標準ルーフ・リーフサス仕様)
-
26/29
-
27/29
-
28/29
-
29/29

堀田 剛資
猫とバイクと文庫本、そして東京多摩地区をこよなく愛するwebCG編集者。好きな言葉は反骨、嫌いな言葉は権威主義。今日もダッジとトライアンフで、奥多摩かいわいをお散歩する。
試乗記の新着記事
-
ハーレーダビッドソンCVOストリートグライド3リミテッド(6MT)【レビュー】 2026.6.22 ハーレーダビッドソンのユニークな三輪モデル「トライク」シリーズが大幅に進化。お値段800万円超(!)の最上級モデル「CVOストリートグライド3リミテッド」の試乗を通し、新しくなった乗り味と、受け継がれる独創のファン・トゥ・ライドをリポートする。
-
トヨタbZ4XツーリングZ(4WD)【試乗記】 2026.6.20 トヨタからワゴンのようなボディーの新型電気自動車「bZ4Xツーリング」が登場。いわば既存の「bZ4X」のロングボディー版だが、試乗した4WDモデルはよりパワフルになっているなど、長さ以外も結構違う。350km余りをドライブした印象を報告する。
-
シボレー・コルベットZ06コンバーチブル3LZ(MR/8AT)【試乗記】 2026.6.18 ルマンウイナーのパフォーマンスを、爽快なオープンエアで満喫! レース直系のV8エンジンと、圧倒的なシャシー性能が自慢の「シボレー・コルベットZ06コンバーチブル」に試乗。広く門戸が開かれた、アメリカンスーパースポーツの魅力の一端に触れた。
-
トヨタRAV4 Z(4WD/CVT)【試乗記】 2026.6.17 「RAV4」は世界で年間100万台以上が販売されるトヨタ屈指の売れ筋モデルゆえに、最新の技術や装備がこれでもかと詰め込まれている。販売拡大が見込まれるプラグインハイブリッド車にそれが顕著だ。「Z」グレードの仕上がりをリポートする。
-
ホンダZR-V e:HEVクロスツーリング(4WD/CVT)【試乗記】 2026.6.16 「ホンダZR-V」といえば、スポーティーな走りが魅力のコンパクトSUVだが……人気ジャンルの一台にもかかわらず、その存在感はちょっと薄めだ。今回の一部改良でアピールを強めることはできたのか? 特別仕様車「クロスツーリング」に試乗して確かめた。
新着記事
-
NEW
アストンマーティンDBX S(4WD/9AT)【試乗記】
2026.6.24試乗記「SUVの形をしたGT」こと「アストンマーティンDBX」が、さらに高性能な「DBX S」に進化。より機敏なフットワークと、よりパワフルなエンジンを得たハイパフォーマンスSUVは、どのような体験を提供してくれるのか? 飛ぶがごとく走る英国の巨獣の実力に触れた。 -
NEW
第117回:激論! BEVスーパースポーツ(後編) ―“変顔デザイン”の「メルセデスAMG GT 4ドアクーペ」は20年後に評価される!?―
2026.6.24カーデザイン曼荼羅「フェラーリ・ルーチェ」に「メルセデスAMG GT 4ドアクーペ」と、立て続けにデビューしては物議を醸す電気自動車のスーパースポーツ。その造形美が理解されないのは、私たちが既存の価値観にとらわれているからなのか? カーデザインの識者と考えた。 -
NEW
国内には2台のみ!? ピニンファリーナの幻の傑作クーペにイベントで遭遇
2026.6.24デイリーコラム「今回はすごいレア車が来ますよ」と聞いて出向いた旧車イベント。そこに展示されていたのはまさにレア車中のレア車、日本には存在しないと思っていたほどの一台だった。フィアットがフルラインメーカーだった時代のある大型クーペにまつわるストーリーをお届けする。 -
NEW
ドゥカティ・スクランブラー ナイトシフト(6MT)
2026.6.24JAIA輸入二輪車試乗会2026今や不動の人気を誇る、第3世代の「ドゥカティ・スクランブラー」。ついこの間登場したマシンと思いきや、なんと今年でデビューから11年だ。2023年のモデルチェンジをはさみ、今も不断の進化を続けるファンでワイルドな一台の走りに触れた。 -
三菱トライトンGSR(4WD/6AT)【試乗記】
2026.6.23試乗記三菱のピックアップトラック「トライトン」のマイナーチェンジモデルが登場。トヨタの新型「ハイラックス」を迎え撃つべく三菱は、シャシーを鍛え上げ、走行性能をさらなる高みへと引き上げている。400km余りをドライブした印象をリポートする。 -
これからの車両開発に人間のテストドライバーは必要か?
2026.6.23あの多田哲哉のクルマQ&AAI技術が急速に進化している今、そしてこの先、車両開発の最終段階でテストドライバー(人間)が試作車に乗って評価する必要はあるのか? 元トヨタのチーフエンジニア、多田哲哉さんに聞いた。