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【スペック】全長×全幅×全高= 3395×1475×1580mm/ホイールベース=2420mm/車重=880kg/駆動方式=FF/0.66リッター直3SOHC6バルブ(64ps/6000rpm、9.5kgm/4000rpm)/価格=139万1250円(テスト車=144万3750円/Hondaスマートパーキングアシストシステム=5万2500円)

ホンダ軽自動車取材会(前編)【試乗記】

ホンダ軽自動車取材会(前編) 2007.04.14 試乗記 近藤 俊関 顕也 ホンダ・ライフディーバ(FF/4AT)
……144万3750円

軽自動車市場の好調が伝えられるなか、ホンダの主要な3モデルを集めた「軽自動車取材会」が開催された。
“軽の世界”は、いまどうなっているのか? 『webCG』コンドーと、同じく関のリポート。
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いま、軽自動車がアツい

関(以下「せ」):今日は、ホンダの軽自動車ばかりを集めた試乗会にやってきました。

コンドー(以下「コ」):なんでまた、“軽だけ”なんよ。「スポーツカー大集合」とか「VTECイッキ乗り」とかのほうがええのに。
せ:ホンダって、「ビート」でしょう? たしか軽自動車ですよね。
コ:なんや! えらい唐突に。日本語ヘンになってんで。たしかにビートはホンダの軽やけど……。

せ:いま、軽自動車が商業的にアツいんですよ。1998年からドンドン比率が高まり、いまや年間登録台数の35%は軽自動車。ホンダ車に限っても36%を占めているそうです。
コ:3台に1台以上か!……そりゃ多いなぁ。でも、言うほど巷にあふれている感もない。東京だからってのもあるやろうけど、どれも背が高くて似た感じやから、あんまり印象に残らんのかも。
せ:その、いわゆる「ハイトワゴン」だけで60%を占めているそうです。しかし、そんな軽自動車にもそれぞれに個性があるというのがメーカーの主張。一度にいろいろ乗り比べれば、あるいは違いがわかるかもしれません。

コ:まぁ、いい機会というわけやね。さっそく、試してみよ。

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コ:いかついエアロぎっしりや。しかもターボ。しょっぱなから、きっついのが出てきた。
せ:「ライフ・ディーバ」は、「ライフ」のスタイリッシュバージョン。どちらも、ハイトワゴンの王道ですね。
コ:ライバルの「スズキ・ワゴンR」や「ダイハツ・ムーヴ」ともども、普通車に例えるなら「Lクラスセダン」ってとこやろか。
せ:ホンダの軽ラインナップでも一番の売れスジ。月平均だと、8000〜1万台出ているそうです。2003年9月のデビューですから、3年半。早いものです。

コ:2006年末にマイチェンしてるし、デザインはまだまだいける。ドアノブは、魚のヒレみたいで変やと思うけど。
せ:ヒンジ部分以外の270度どこからでもつかめるから、便利ですよ。
コ:テールランプがめっちゃデカいし、ボディカラーは黄色で目立つ。これならまず事故に遭わへんな。さて、中は?

「ライフ」のベーシックグレードでは、シートがセパレートタイプとなる。助手席ドアのフチにあるのが、パーキングアシスト用の目盛り。
「ライフ」のベーシックグレードでは、シートがセパレートタイプとなる。助手席ドアのフチにあるのが、パーキングアシスト用の目盛り。 拡大
リアシートは、2段階操作で足元のスペースに沈められる。ここから助手席を寝かせて、さらなる長尺物にも対応できる。
リアシートは、2段階操作で足元のスペースに沈められる。ここから助手席を寝かせて、さらなる長尺物にも対応できる。 拡大

せ:広いですね。これはもう……
コ:「クラスを超えた」? 「軽自動車とは思えない」? いまどきの軽には“NGワード”やで。ましてや「心底おどろいた」「目からウロコが落ちた」なんて言うてみい。

せ:……高さはさておき、スペース活用にはホント貪欲で。
コ:ベンチ状につながったフロントシートとか、軽ならではの世界やなぁ。この窓際の目盛りは?

せ:パーキングアシストの停車位置確認用です。このオプションは、ライフの目玉商品。だいたい4%くらいのユーザーが選択するそうです。
コ:こんな小さなクルマで、そんなん要るんか? 案内にしたがってとろとろしてたら、他のクルマからせっ突かれそうや。
せ:開発者も、あとはスピードが課題だと言ってました。

ナンバー以外はクラスレス!?

せ:スピードといえば、この走り。
コ:ターボの64psな。ハッキリ、速い。なんら不満なし。
せ:常用域が豊かだから、満足感がありますね。この「i-DSI」エンジンは、ライフが初採用。モデルチェンジで1気筒あたりのバルブを4本から2本に減らしつつ、2プラグ化して中低速のトルクを太らせています。

コ:このハンドリングは他メーカーも参考にしてるって、聞いたことある。ただ、乗り心地はあまりいいとは思えへんな。突き上げがきつい。なんでこんなにカタくせなアカンねやろ。
せ:カタさはタカさの代償といえるかもしれません。フラついて乗員に不安感を与えるわけにいかないと。
コ:不安感よりは、不快感のほうがマシというわけか。それでも、リッタークラスのコンパクトカーはうかうかしとられへん優等生ぶり。せまい路地では最強やしな。

せ:通常、軽自動車は「軽の世界」だけ見て開発するといいますが、ライフは上のクラスを意識した開発をしてきたそうです。
コ:それで結果が出るなら、普通車やってるホンダは有利やんか。あとは、コストの問題になってくるんやろね。クルマだけ見たら、もう軽の枠組みなんて関係ないような気がする。

せ:黄色いナンバーが、不自然に見えてくる。
コ:その点でも、この黄色いディーバはええ。ナンバー、ボディにばっちり溶けこんでんで。
せ:かつて、ビートのときも同じことがいわれました。
コ:またビートかい!(中編へつづく)

(文=webCG近藤俊&関顕也/写真=webCG/2007年4月)

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スタイリッシュをウリにするライフディーバには、凝ったデザインの専用アルミホイールが備わる。
スタイリッシュをウリにするライフディーバには、凝ったデザインの専用アルミホイールが備わる。 拡大

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関 顕也

関 顕也

webCG編集。1973年生まれ。2005年の東京モーターショー開催のときにwebCG編集部入り。車歴は「ホンダ・ビート」「ランチア・デルタHFインテグラーレ」「トライアンフ・ボンネビル」などで、子どもができてからは理想のファミリーカーを求めて迷走中。

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