ホンダ・ゼスト/ゼストスポーツ【試乗記】
ホンダ・ゼスト/ゼストスポーツ【短評】 2007.04.04 試乗記 ……103万9500〜135万4500円 /118万6500〜141万7500円いま注目の「軽自動車」を、小沢コージがまとめて取り上げる。それぞれのクルマの「○と×」は何なのか? 自動車専門誌『NAVI』の名物特集から、改めてご紹介!
ファンの期待
【復習:こんなクルマ】
簡単に言っちゃえば、ホンダが作った「ワゴンR」。背高ノッポボディによる迫力のデザインと実用性が売りで、プラットホームは「ライフ」と共通。エンジンは直3SOHCだが、同社の大ヒット商品、「フィット」譲りのツインプラグ点火の高効率i-DSI方式を採用している。
【ゼスト/ゼストスポーツの○と×】
○:
一部ホンダファンの期待に応えたこと。ホンダはワゴンRが出た1993年以来、ハイトールボディの軽がウケるとはわかっていてもあえてつくってこなかった。それは、その元祖が実は同社の初代ライフだという意地なのか、人まねをしたくないという想いなのかはよくわからない。しかし、一部ホンダファンの軽ユーザーは思っていたのだ。「背高ノッポのホンダの軽が出ればいいなぁ」と。で、やっと出したらホンダらしく走りはしっかりしてるわ、室内は広いわ、質感は高いわと大満足。一部の人々は確実に喜んでおられます。
×:
なんか迎合しちゃった感じがすること。ハッキリ言ってここ10年間、ホンダの軽はかなりがんばってきたと思う。昔ながらに“ホンダらしさ”を追求してきたのだ。実用ミドシップの「Z」は作ったし、いち早くオシャレ雑貨系の「ザッツ」も作った。が、世の中はすっかり軽に「安さと合理性」しか求めなくなっており、ハッキリ言ってどれも鳴かず飛ばず。だからゼストが出たのも仕方ない。でも、なんとなく残念な気がしちゃうのよねぇ。
【コージから一言】
大変です。よくも悪くも消えないホンダの宿命。常に奇想天外さ、面白さを求められてしまう。
(文=小沢コージ/『NAVI』2007年2号)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
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