新型「フィアット500」ついにヴェールを脱ぐ!
2007.03.22 自動車ニュース新型「フィアット500」ついにヴェールを脱ぐ!
伊フィアットは、新型「フィアット500」(チンクエチェント)の概要と写真を、2007年3月21日に公表した。
■「パンダ」をベースに
サイズは3550×1650×1490mmで、ベースとなる「パンダ」より僅かに長く、広く、そして低い。ホイールベースはパンダとほぼ同様の2300mmである。
欧州で一番人気となるであろうエンジンは、1.3リッター・マルチジェット75psターボディーゼルだが、1.2リッター8バルブ69psと1.4リッター16バルブ100ps、2種類のガソリンユニットも用意される。
変速機は2種類で、いずれも手動の5段もしくは6段が組み合わされる。
ボディ細部では、プロトタイプ「トレピゥーノ」で提案された「バルケッタ」風のポップアップ式ドアノブこそ見送られたが、前後バンパーにはクロームが追加されている。また、エアインテーク形状も変更されている。
生産は、現行フィアットにおけるエントリーモデル「セイチェント」と同じ、ポーランド工場で行われる。
■“元祖”54万台がいまだに
正式発表は7月4日、トリノで行われる。ちょうど半世紀前に“元祖”500が発表されたのと同じ日という、粋な設定である。
発売も同日の予定。それが本当に実現すると、当初の発売予定日だった9月15日から前倒しされることになる。イタリアとしては異例のことだ。
しかしながら、2004年ジュネーブショーにおけるトレビゥーノ公開から3年。日本ではその間にどれだけの新型車が発売されたか、またこれから7月までに何台の新型車が出るかを考えると、思わず「待ってたんだよ」と、溜息をもらしてしまう。
ともかく、イタリアではさっそく、21日夜の民間テレビニュースでフィアット500誕生が伝えられた。
元祖がいまだ54万台が走り回っている事実やその記録映像、さらに愛好者クラブ会長の談話も交えて構成されていた。
往年の500を懐かしむ世代だけでなく、輸入車に乗り換えてしまったイタリアの若者たちも、これを機会にフィアット・ブランドに帰ってくるか、注目したいところだ。
そうしたメーカーの願いが込められているのか、新500告知キャンペーンのキャッチは、「Welcome back(おかえり)!」である。
(文=大矢アキオ-Akio Lorenzo OYA/写真=FIAT Automobiles)
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