第307回:美味しいものだけをJAIAから(その1) ムルシエラゴLP640
2007.02.26 小沢コージの勢いまかせ!第307回:美味しいものだけをJAIAから(その1)ムルシエラゴLP640…うーん、コレ免許なくなっちゃうぞーい!
“食い過ぎ”に注意
みなさんおっはー(古い?)。私、不肖・小沢は毎年恒例、JAIA(日本自動車輸入組合)の試乗会に行ってまいりましたっ。毎回書いてますが要するに“ガイシャ食い放題の日”。つまり日本の正規インポーターが大磯に一同に介し、イッキに試乗会を行うんですなぁ。その数、実に約100台! マジ、焼肉食い放題のノリであります。
だから欠点まで食い放題と同じで、外車にいっぱい乗れちゃって、つい乗り過ぎてしまい結局飽きちゃうというなんとも贅沢な催し。調子に乗って“クルマを食いすぎちゃう”わけよね。ってなわけで今年は大人ぶって抑えめに美味しいとこだけツマんでみました。
ってなわけでまずはランボルギーニの新作、「ムルシエラゴLP640」を一つ。おお、旨そうだぜジュルジュルっ!
「クルマは盲目」になる
さてなぜ「LP640」と呼ぶかってカンタン。LPはエンジンの搭載位置を示すイタリア語「Longitudinale Posteriore(後方縦置き)の略でランボルギーニ伝統の呼称。要するに「カウンタックLP400/LP500」など、スーパーカー時代の栄光の韻を踏んでるのだ。
ちなみに640ってのは最高出力の数字ね。具体的には「ムルシエラゴ」の6.2リッター60度V型12気筒エンジンをベースにボア&ストロークを拡大し、6.5リッターにして、従来より60hpアップの640hpになっている。一応トルクは67.3kgm(660Nm)。
で、ノーマルと同じビスカストラクション式のフルタイム4WD+6速セミAT(e-ギア)でパワーを路面に伝えるんだけど、これが速いの速くないのって! 実はムルシエラゴに乗るのは3回目ぐらいだけど、つくづく免許を失効するには最適のクルマだと思いましたねぇ。
というのも速いのはもちろん、周りがまったく見えなくなっちゃうのだ。よくさ、人は恋愛すると「恋は盲目」とかいって周りが見えなくなるって言いますけど、まさにそれのクルマ版。ランボが魅力的なあまり、ついパトカーが見えなくなる「クルマは盲目」の最高例なのだ。
特特上の肉のよう
スピードに関してはおそらくノーマルより速くなってるんだろうけど、そんなことには全然気づきませんでしたね。いわゆる松阪牛の特上焼肉が“特特上”になったぐらいの味の変化で、とにかくどっちもうまいっ、じゃなくて速いっ!
それより気になったのはその盲目さ加減よ。とにかくエンジン音が♪ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドって工事現場の路面を突き刺すマシンのようにうるさい、でもちょっとキモチいいから周りの音なんかまったく耳に入らなくなる。
さらにリアウィンドウが小さく、しかも地下に体がもぐっているような運転ポジションだから、後ろが見えないこと見えないこと。
加え、なんせ定価で3247万1250円(e-ギア)っつうクルマでしょ。万が一、ぶつけたらどうしようってな感じで、前を見るのでほぼ精一杯。もちろん、後ろも神経質にみるんだけど、ハッキリいってパトカーのことなんか全然考えられません。
返す返すもゆっくり走るのが精一杯でした。こりゃね。運転能力というよりも、まさに男の度胸というか、運が試されるクルマよ。そ、“パトカー&白バイに出会わない運”をね。こりゃまいった〜。
(文と写真=小沢コージ)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
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