第302回:メルセデス・ベンツCL試乗「こ、これはコンチネンタルGTショックかも?」
2007.02.02 小沢コージの勢いまかせ!第302回:メルセデス・ベンツCL試乗「こ、これはコンチネンタルGTショックかも?」
間違いなくSより強烈
うーん、いい! 問答無用にいい!! ハッキリ言ってかなり気にいってしまいましたね。新型CL。もちろんお値段約1500万円から2000万円までと、俺なんか手の届くシロモノじゃないんだけど、現行SLに引き続き「万が一、宝クジ当たったら買っちゃうかも?」と思える出来であります。
とにかく全体的に「別格感」溢れてんだよねぇ。まずはスタイル。一見、Sクラスをクーペにしたような、あるいはスタイリッシュセダンのCLSのエッセンスを取り入れたようなカタチなんだけど、とにかく存在感が違う。
旧型は正直、ベースのSクラスを単にクーペ化しただけの「バリエーション違い風」だったけどそんなんじゃない。間違いなくSより強烈な味に仕上がってます。少なくとも単なる「Sクラスの2ドア版」ではない。
この違い、独断と偏見で言っちゃうと“コンチネンタルGTショック”の影響なんじゃないかなぁ。
2002年に出て、初の2000万円級ベントレーってことで世界中のお金持ちの注目をさらった高級2ドアクーペ、ベントレー・コンチネンタルGT。あれの登場で一番被害をこうむったのは間違いなくメルセデス・ベンツであり、なかでもライバルど真ん中はCL。だから新型を作るにあたり、コンチGTの圧倒的存在感、圧倒的高品質に負けない! と考えたのはしごく当然であり、実際そのように仕上がってるのだ。
久々に完璧なメルセデスを思い出した
とにかくエクステリアはエレガントかつ威圧的。Sクラスより退廃的ですらある。ヤル時はヤル! さすがはメルセデスって感じであります。
乗っても当然圧倒的。基本Sクラス譲りのシャシー&エンジンなんだけどハッキリとあれより味が濃い。
特に顕著なのがステアリングフィールで、ゆっくり走ってる時はSクラス同様の滑らかでジェントルこの上ない味わいなんだけど、ひとたびスピードを上げると俄然ガッチリしてくる。
なんといいますか、「コクがあるのにキレがある」っちゅうか「軽いなかにも重みがある」っちゅうかホント、絶妙。街なかから高速道路まで磐石で楽しいハンドリングが楽しめて、久々に80年代以前の完璧なメルセデスを思い出しました。
ついでにブレーキも滑らかかつ絶妙なタッチで効くし、インテリアの質の高さやシートの出来も十分。一時期のベンツにあった安っぽさは微塵もない。
ま、搭載エンジンにもよるけど、これでコンチネンタルGTより安いんだから、グラつく人は多いんだろうなと思いました。
というかつくづくお金持ちにはうらやましい時代だよね。今って。
(文と写真=小沢コージ)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
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