フランス自動車メーカー合同プレス試乗会【試乗記(前編)】
フランス自動車メーカー合同プレス試乗会(前編) 2006.11.14 試乗記 プジョー・クーペ407(FF/6AT) フランス車のインポーターによる、「フランス自動車メーカー合同プレス試乗会」が開かれた。日ごろはライバル同士の3社、「プジョー」「ルノー」「シトロエン」が一堂に会する初の試みに、『webCG』コンドーと関が参加した。「フランス」ブランドは、いかが?
関(以下「せ」):今回は、フランス車の現行ラインナップばかりを集めた試乗会です。
コンドー(以下「コ」):めずらしい催しやな。初めての試みと違う? いったい、何がしたいんやろ?
せ:「フランス車」というひとつのブランドで一致団結して、より強く市場にアピールしたいようです。たとえば、ファッションの世界ではフランス物のバリューは高いですし……。いま、日本における輸入車はドイツ勢のシェアが圧倒的で、2006年の上半期をみても、新車登録台数のなんと77%を占めているんだそうです。
コ:そんなに? まぁ、一般のひとにとっては、外車イコールドイツ車かも知れへんな。で、2位はどこなん?
せ:2番手がフランス車です。とはいえ、わずかに7%。ずいぶん水をあけられていますね。
コ:ケタ違いやないか。もうちょっと何とかなるとは考えるよなぁ。ところで、フランス車て、どうよ?
せ:どうという以前に、実はじっくり乗ったことがないんです。よくクルマの記事で「フランス車らしさ」なんてフレーズを耳にしますが、それがどういう感じなのかピンときません。
コ:なんや、ヒトゴトみたいに……というより、絶好の機会やんか。いまどきのフランス車がどんなもんか、まずは乗ってみよ。
“居心地”がいい……プジョー・クーペ407(FF/6AT)
せ:のっけから、特別感あふれる大型クーペです。クーペってフランス語なんですよね。
コ:そんなん、どうでもええねん。綺麗なクルマやね。Aピラーから続くルーフラインなんか、まるでスーパースポーツカー。
せ:先代「406クーペ」はカロッツェリア「ピニンファリーナ」の作品でしたが、この「クーペ407」はプジョーの社内デザインです。
流麗なのは相変わらずですが、この顔は好き嫌いが分かれるでしょう。
コ:プジョーの現行ラインナップに共通している「フェリーヌ(猫科の猛獣)顔」な。大笑い顔や。エンギがいい。……というのは冗談にしても、イマドキのクーペには、エグいくらいの個性も大事やで。内装も全面革張りで、イイ感じや。じゃ、いってみよう。
せ:エンジンは3リッター。1660kgもあるボディのせいか、外観に比べれば“普通”な印象です。6段ATのティプトロニックモードを駆使すれば、V6サウンドを楽しめますね。
コ:Dレンジだけでいいかと思うけど。
せ:ボディは、ものすごく剛性感ありますね。いわゆるドイツ車風じゃないですか。
コ:ドイツて……プジョーのひとが聞いたら「ビミョー」言うで。でも、固い。ボディ剛性あげるんは、時代の要請なんやろな。同じラテン系の「アルファ・ロメオ」もガッチリしてきてるし。
低速ではソフトな足まわりやけど、「足の裏は柔らかいのに、ヒザがちょっと固い」みたいで、少々揺すられる。
せ:ワインディングロードでは、また全然違う表情を見せます。
コ:「しなやか」という言葉がピッタリ。かなりいいペースで走れる。
せ:4輪それぞれにセンサーがあって、4つのサスを独立して制御しているそうです。
コ:“乗り心地”だけやなくて、“居心地”もええのがこのクルマのウリやろね。
せ:フロントだけじゃなく、リアの2座席も驚くほど大きいんですよ。リアウィンドウとクォーターウィンドウも大きくて開放的だから、2ドアクーペの後席にいるとは思えないほど快適です。
コ:まったく、カッコからは想像できへんよな。外はスポーティ、中はリラックス。仕立てがウマい。なんせ、「クーペ」ってフランス語やからな。知ってた?
せ:……問題は、あまりにスタイリッシュなのでこちらが萎縮してしまうということかも知れません。ある程度、乗り手にも年季が必要でしょうか。
コ:フラッグシップクーペやし、年配の人やないとカッコつけへんかもな。でも、見た目でいうなら30代くらいから幅広く許容するんとちゃう? まぁそんなコトいうとらんと、中味を磨いてチョーダイ。
(文=webCG近藤俊&関顕也/写真=峰昌宏/2006年11月)
・フランス自動車メーカー合同プレス試乗会(後編)
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000018756.html
拡大 |
拡大 |
拡大 |
拡大 |

近藤 俊

関 顕也
webCG編集。1973年生まれ。2005年の東京モーターショー開催のときにwebCG編集部入り。車歴は「ホンダ・ビート」「ランチア・デルタHFインテグラーレ」「トライアンフ・ボンネビル」などで、子どもができてからは理想のファミリーカーを求めて迷走中。
-
トヨタbZ4XツーリングZ(4WD)【試乗記】 2026.8.29 「トヨタbZ4X」にワゴンのようなロングボディーを持つ「ツーリング」が登場。ただ長くなっただけではなく、今回試した4WDモデルではパワーもアップ。乗り味にも微妙な影響を及ぼしているから見逃せない。経路充電を試しつつ、370km余りをドライブした。
-
BMW 120オリジナル(FF/7AT)【試乗記】 2026.8.25 BMWの主要モデルに新グレードの「オリジナル」が設定された。位置づけとしては新たなエントリーグレードということになるが、BMWらしさを損なうことなく装備を厳選し、価格を抑えたのがポイントだという。「1シリーズ」の「120オリジナル」の仕上がりをリポートする。
-
トライアンフ・スラクストン400(6MT)【レビュー】 2026.8.25 カフェレーサーの本場である、イギリスのトライアンフがリリースした「スラクストン400」。車名のとおり、カジュアルに楽しめる400ccクラスのマシンではあるのだが、その実物からは、エントリーモデルとは思えない本物の香りが漂っていた。
-
スズキeスカイ プロトタイプ(FWD)【試乗記】 2026.8.24 スズキが満を持して世に問う、軽規格の新型電気自動車「eスカイ」。軽乗用車の本質である、生活の足としてのちょうどよい性能を追求したという一台は、どのようなクルマに仕上がっているのか? 2026年秋の正式発表を前に、プロトタイプモデルに試乗した。
-
DS N°8エトワールAWD(4WD) 2026.8.22 DSオートモビルから登場した、新時代の旗艦モデル「N°8」。完全新設計のシャシーにアクティブサスペンションを組み合わせた電気自動車(BEV)は、往年の“ハイドロ”を思わせる乗り味と人車一体の走りを備えた、稀有(けう)なサルーンに仕上がっていた。
-
NEW
スポーツカーに未来はあるか?
2026.9.1あの多田哲哉のクルマQ&A年々、開発環境が厳しくなるといわれるスポーツカーは、この先も存在しうるのか? トヨタのエンジニアとしてさまざまなスポーツカーを開発してきた多田哲哉さんに“未来のスポーツカー像”を聞いた。 -
NEW
トヨタGRヤリスRZ“ハイパフォーマンス”+エアロパフォーマンスパッケージ【試乗記】
2026.9.1試乗記2020年のデビュー以来、間断なく進化を続けてきたコンパクトスポーツの「トヨタGRヤリス」。一般ユーザーの間ではもちろん、コンペティションの世界でもチューニングのかいわいでも光を放つ一台は、2026年モデルでどう進化したのか? その走りを報告する。 -
“自然を連想する車名”の名車特集
2026.9.1日刊!名車列伝暑さが和らぐ一方で、台風シーズンとも呼ばれる9月。その風をはじめ、星座、景観など自然を連想させる名前が与えられた、世界の名車を日替わりで紹介します。 -
興味があるのはたったの3割!? 自動車業界を揺るがすSDVやAIって本当に必要なの?
2026.8.31デイリーコラム自動車も、スマホのように機能がアップデートできるようになる! ……ということで注目されるソフトウエアディファインドビークル(SDV)だが、日本のユーザーの多くが「いらない」と思っていることが判明! 急速に進むデジタル技術の、必要性について考えた。 -
第343回:おやじ、涅槃で待つ
2026.8.31カーマニア人間国宝への道清水草一の話題の連載。ちまたでの評判がよく、売れ行き好調の新型「日産キックス」に試乗した。その出来はカーマニアをも満足させる評判どおりのもので、新車購入のきっかけにもなった。え? 購入したのはキックスではない? -
アウディQ3スポーツバックTFSIクワトロ150kWアドバンスト(4WD)【試乗記】
2026.8.31試乗記フルモデルチェンジした「アウディQ3スポーツバック」に試乗。プラットフォームやパワートレインこそ従来型の改良版ではあるものの、内外装のデザインやインフォテインメント、効率性のすべてにおいて大幅な進化を遂げたという。その仕上がりやいかに。
































