オペル・アストラワゴン LS(4AT)【ブリーフテスト】
オペル・アストラワゴンLS(4AT) 2001.04.11 試乗記 ……233.0万円 総合評価……★★★ロバ
1998年11月に日本市場に導入されたベーシックアストラワゴン。フロント、サイドのシャープなライン、高めのショルダーはハッチバックゆずりだが、立ったリアゲイト、ギリギリまで広げられた開口部をもつリアビューは、一見、商用車風。実際、ラゲッジルームはサイドからの張り出しが少なくフロアはフラット、バンパーとの段差もなくて、荷車としての使い勝手はいかにもよさそう。
ピークパワー100psの1.6リッター「エコテック」ツインカムは、ちょっと驚くほどトルキー。スロットルペダルを踏んだそばからモリモリと1170kgのボディを加速する。1.8リッター、2.2リッターモデルもあるけれど、アストラワゴン、これ以上の排気量が必要なのか?
平板なシート、硬めの足まわり、興のないエンジンと、ブリッツマークのワゴンは全体に無骨な印象。黙々と働くロバのよう。黒パンとザウワークラウトにヨロコビを感じるアナタに。
【概要】 どんなクルマ?
(シリーズ概要)
1997年のフランクフルトモーターショーで姿を現わした2代目アストラ。初代より97mm延長されたホイールベースに、ウェジシェイプ調のボディを載せる。リアにノッチがついた3/5ドアハッチ、4ドアセダン、ステーションワゴンがラインナップされる。派生車種として、ミニバン、ザフィーラがある。
(グレード概要)
日本に入るアストラは、5ドアハッチとワゴン(いずれも1.6/1.8/2.2リッター)、サルーン(1.8リッター)の3ボディ。ハッチ&ワゴンのグレード名は、排気量の小さい順に、「LS」「CD」「Sport」。LSは廉価バージョンとして、ホイールが14インチの鉄チン(カバー付き)になり、内装ではウッド調パネル、革巻きステアリングホイール、インダッシュ式CDチェンジャーなどが、機関面ではトラクションコントロールが省略される。リアブレーキはドラム式だ。
【車内&荷室空間】 乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★
ブラックで統一された事務的なインパネまわり。シンプルなデザインゆえ、メーターの視認性、スイッチ類の使い勝手はいい。そんななかにあって、円柱形のエアコン吹き出し口が、やけにカワイイ。
(前席)……★★
寒色系の幾何学模様を用いた、きまじめなオペルらしい(?)シート地。シートは硬く平板。バックレストのサイドサポートも最小限。座面右脇に備わる、ヘラ上のレバーを上下させるハイトコントロールは使いやすい。
(後席)……★★
ラゲッジルームを優先したためか、実用ギリギリのリアシート。座面は短く、背もたれは立ち気味。前席バックレストの裏をえぐり、またシート下に足先を入れることで、ヒザ前のスペースを稼ぐ。サイドウィンドウはやや内側に湾曲するが、頭まわりの空間は十分確保される。
(荷室)……★★★★
床面最大幅130cm、奥行き98cm、トノカバーまでの高さ45cm。フラットなフロアと、段差のないバンパー、小さなホイールハウスの張り出し、いっぱいに広い開口部と、実用ワゴンの面目躍如。後席は分割可倒式。ダブルフォールディングも可能だ。標準で装備されるキャビンとラゲッジルームを仕切る「レストレイニングネット」は、ネット上端のバーを縮めて天井脇に用意された穴に差し込まなければならない。力とコツが要求される。
【ドライブフィール】 運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★★
太いトルクがすぐに立ち上がり、1.6リッターとは思えぬ力強いエコテックユニット。わずか3600rpmで最大トルクの15.3kgmを発生する。ただ、回してもまるで色気のないところが、エコノミー&エコロジー。4段ATとのマッチングはよく、赤信号に止められることが多い都市部でも、不自然さは感じない。
(乗り心地+ハンドリング)……★★
やや突っ張る感のある足まわり。ドライバーのみのひとり乗車で運転するかぎり、街なかではゴツゴツして、乗り心地はいまひとつ。人員、荷物を積むと、よくなるのかも。高速道路でのスタビリティは文句ないが、コーナーが続くと、あいまいで大きめなロールが気になりだす。トバす気にさせないハンドリングだ。
(撮影=難波ケンジ)
【テストデータ】
報告者:webCG青木禎之
テスト日:2001年4月6日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2001年型
テスト車の走行距離:2316km
タイヤ:(前)185/65R14 86H/(後)同じ(いずれもContinental ContiEcoContact CP)
オプション装備:--
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(7):高速道路(3)
テスト距離:--
使用燃料:--
参考燃費:--

青木 禎之
15年ほど勤めた出版社でリストラに遭い、2010年から強制的にフリーランスに。自ら企画し編集もこなすフォトグラファーとして、女性誌『GOLD』、モノ雑誌『Best Gear』、カメラ誌『デジキャパ!』などに寄稿していましたが、いずれも休刊。諸行無常の響きあり。主に「女性とクルマ」をテーマにした写真を手がけています。『webCG』ではライターとして、山野哲也さんの記事の取りまとめをさせていただいております。感謝。
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