フォード・モンデオセダンV6GHIA(5AT)【ブリーフテスト】
フォード・モンデオセダンV6GHIA(5AT) 2004.05.25 試乗記 ……351万7500円 総合評価……★★★★ “Ford From Europe”の頂点に立つミドルクラス「モンデオ」。2004年1月のマイナーチェンジで内外装を変更、装備も充実した上級グレード「V6 GHIA」を、自動車ジャーナリストの金子浩久がテストした。 |
クルマを使い切る人に
2004年の初頭、エクステリアとインテリアの意匠変更を中心としたマイナーチェンジが施された「フォード・モンデオ」。シートヒーターやステアリングセレクトシフトなど、実質価値の高い装備が与えられた。エンジンの出力特性と、ハンドリングにクセがあるとはいえ、それらを除けば、実質を重んじたDセグメントの4ドアセダン(ワゴン)として、完成度をまた一歩高めた、といえる。つまらない“ブランド価値”などには耳を貸さず、走ることを重視し、クルマを目一杯使い切ろうという人に勧めたい1台だ。
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【概要】どんなクルマ?
(シリーズ概要)
欧州フォードの旗艦モデルで、現行車は2001年5月にフルモデルチェンジを受けた2代目。セダンとステーションワゴンの2車種を用意する。わが国に導入されるのは、2リッター直4(145ps)+4AT搭載の「GLX」と、2.5リッターV6(170ps)にマニュアルモード付き5ATを組み合わせた「GHIA」。
04年1月のマイナーチェンジで、内外装をリファイン。上級版「GHIA」に、温度調節機能付きシートヒーターや、オートライトなどが標準装備された。
(グレード概要)
GLXのインテリアは、アルミパネル+クロスシートだが、GHIAはウッドパネルとレザーシートが奢られ、高級感を演出。シートポジションの調節機構は電動式なうえ、5段階調節のヒーターも備わる。ほかに、オートライト機構付きHIDヘッドランプ、雨滴感知式フロント間欠ワイパー、マップランプなど、細かいアメニティも充実する。ESPが標準で備わるのもGHIAのみ。
【車内&荷室空間】乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★★★
今回のマイナーチェンジの主目的のひとつが、インテリアの改変だ。SONY製の特製オーディオ(6連奏CDチェンジャー付き)、エアコンスイッチなどの操作感が向上し、高級感も増した。大小の収納スペースやカップホルダーなども、使う身になってよく考えられている。マイナーチェンジで新たに付け加えられた5段階調節式のシートヒーターは、実質的な価値がとても高い。モンデオと同クラスのクルマでは、せいぜいON-OFFのみの調整だから、費用対効果はグッと上がっている。
(前席)……★★★★
ドライビングポジションが自然で、シートの調節幅が広く、どんな人でも最適の位置が得られるだろう。左ハンドル仕様と比べたわけではないが、日本向け右ハンドル仕様は、スロットルペダルがブレーキペダルに寄りすぎたりするような、右ハンドル化による弊害は見つからなかった。さすが、右ハンドルの国イギリスもメインマーケットのひとつにする、欧州フォードだけのことはある。
(後席)……★★★★
サイドウィンドウの車内への傾斜がややキツいが、頭上と足元の空間は十分に確保されている。シート背面の傾斜角度も適切で、ふたり、ないしは3人の大人が長距離を移動することを前提にまとめられた後席だ。屋根も十分な前後長があるので、日光の直撃を浴びることもない。
(荷室)……★★★★★
容量450リッター(VDA方式)の荷室は深く、奥行きがある。開口部が大きいうえ、可倒式リアシートや、トランクリッドのヒンジを外に設けて容量拡大を図るなど、使い勝手に配慮したつくりだ。複数のスーツケースを効率的に収めることができるだろう。
【ドライブフィール】運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★
セッティングの問題だと思われるが、スロットルペダルを踏み込んだ瞬間のトルクの立ち上がりが急激すぎる。一時停止する場所で、ソロッと前に進んで再度停止し、そこから発進するような場合の“ソロッ”が難しい。“ガバッ”と飛び出してしまうのだ。極低回転&低速域での抑制が必要だと思う。
その一方で、走り出して2800rpmぐらいまではトルクが細く感じられ、上り坂や急加速を必要とする場合には、シフトダウンを余儀なくされる。また、80〜90km/hで巡航中に、4速と5速の間で頻繁に変速を繰り返し、乗りにくい。明らかにトルク不足になる回転数と速度域にあっても、シフトアップすることが多かった。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★★
速度や路面状況を問わず、路面からのショックやクルマの姿勢変化などを抑え、フラットな姿勢を維持しようとするシャシー性能はとても高く、懐が深い。剛性の高いボディと、きちんと上下するサスペンションから受ける感覚は、ナチュラルで大変好ましい。電子制御技術によって、シャシー制御しようとするクルマが増えるなかにあって、貴重な存在だ。
ただし、ステアリングホイールの動きに対して、ボディの動きが過敏すぎるのが気になった。ロールスピードが早すぎて落ち着かない。
(写真=清水健太/2004年5月)
【テストデータ】
報告者:金子浩久
テスト日:2004年4月15日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2003年型
テスト車の走行距離:4324km
タイヤ:(前)205/55R16(後)同じ(いずれもミシュラン Pilot Primacy)
オプション装備:--
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(2):高速道路(5):山岳路(3)
テスト距離:--
使用燃料:--
参考燃費:--

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