第281回:大矢アキオの「待ってました! デトロイトショー」(後編) − アメリカに行きたいかぁー! 国境またぎ通勤記
2013.02.01 マッキナ あらモーダ!第281回:大矢アキオの「待ってました! デトロイトショー」(後編)アメリカに行きたいかぁー! 国境またぎ通勤記
そうだ、カナダがあった
デトロイトショー取材で困るのは、宿の確保である。会場のコボ・センターに徒歩で行ける一帯のホテルは早くから満室となる。それ以前に、ショー期間中は客室料金が暴騰して、ボクのような一般人が予約できるものではない。
それを回避するべく昨2012年の時は、早めにホテルの予約サイトで会場に程近い安ホテルを探した。しかし実際そのホテルに行ってみると、治安が悪いエリアでとても歩いて行けるムードではなかった。建物もかなり古く、エレベーターのドアが目的階に着く前にガバッと開いた(!)ときは本当に引いてしまった。ホテルのおやじがイタリアの宿以上にフレンドリーであることだけが唯一の救いだった。
そして今年、地図をにらんでいるうちに思いついたのが、デトロイト川の対岸にあるカナダの町ウィンザーだった。ネット検索してみると、たしかにデトロイトの治安の悪さを避けた一般旅行者が、カナダ側に1泊した、という書き込みがいくつかある。
宿の空き状況をみると、モーターショーのプレスデイでも、まだ部屋がある。値段も円換算で朝食込み1万円以下だ。国境を越えるためのトンネルは片道8ドルである。往復16ドルかかっても、治安が良いカナダのほうがよさそうだ。ネットには「トンネル内で渋滞がある時間帯は注意」とアドバイスが書かれていたので、少し早く出ればよいだろう。軽い気持ちでカチカチッとクリックを繰り返し、ウィンザーのホテルの予約を完了した。

大矢 アキオ
コラムニスト/イタリア文化コメンテーター。音大でヴァイオリンを専攻、大学院で芸術学を修める。1996年からシエナ在住。日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして語学テキストやデザイン誌等に執筆活動を展開。20年にわたるNHK『ラジオ深夜便』リポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも怪気炎をあげている。『Hotするイタリア』、『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(光人社)、『メトロとトランでパリめぐり】(コスミック出版)など著書・訳書多数。YouTube『大矢アキオのイタリアチャンネル』ではイタリアならではの面白ご当地産品を紹介中。
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