フォード・フォーカス2000GHIAステーションワゴン(4AT)【ブリーフテスト】
フォード・フォーカス2000GHIAステーションワゴン(4AT) 2000.11.02 試乗記 ……220.0万円 総合評価……★★★★内装次第
フォーカスの魅力と商品力は、ほかの何にも似ていないエクステリアデザインと価格と内容のバランスだろう。個性的なデザインは奇をてらったものではなく、いかに背の高いクルマをミニバン然と見せないかというテーマを実現したものだ。だから、室内空間は十分に確保されている。乗り降りや荷物の上げ下げが行ないやすい。これは毎日乗るような実用車にはとても大切なことだ。
価格と内容のバランスでは、ライバルのVWゴルフ、オペル・アストラ、プジョー306などを上まわっている。
惜しいのは、内装が黒一色の無難なものしか設定されていないこと。欧米にはある明るい色調のカジュアルな内装を追加すれば、エクステリアとマッチした魅力的な小型車として完結する。逆にいえば、内装が好みに合っている人は「買い」だろう。
【概要】 どんなクルマ?
(シリーズ概要)
「Break from the Routine」(既成概念からの脱却)をコンセプトに、ヨーロッパフォードによって開発されたフォーカス。1998年にエスコートの後継車種としてデビューした。「1999年度欧州カーオブザイヤー」および翌年の「北米カーオブザイヤー」を獲得。欧州では、3/5ドア、ワゴン、セダンボディに、1.4から2リッターの幅広いエンジンラインナップを誇る。
(グレード概要) 日本には、2000年3月1日に1.6リッターの5ドアハッチとワゴンが上陸。同年10月23日、2リッターモデルが加わった。トランスミッションは、いずれも4段AT。2リッターモデルは、後席が分割可倒式になるほか、運転席にアームレストが、助手席にサイドポケットが備わった。また、ルーフアンテナが可倒式に変更された。
【車内&荷室空間】 乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★★
インパネまわりのデザインや操作性などは、このクラスのヨーロッパ車とアメリカ車の折衷的なもので、クルマの性格をよく表している。つまり、機能一点張りでもなければリラックスムードだけでもない。ユーザーとしてみれば、可もなく、不可もない。装備については、よく考えられたものが十分に付いている。バリュー・フォア・マネー。
(前席)……★★★
シートのサポートや乗り心地などに特に問題はないが、あえていえば黒一色のファブリックのシートのイメージが暑苦しい。シートだけのことでなく、内装全体のことだが、欧米のフォーカスのようにベージュやライトブルーなどの内装も設定した方がクルマの良さが引き立つ。
(後席)……★★★★
見せかけで空間を広くするためや、コストダウンのために、ワゴンの後席のシートに貧弱なものを使うメーカーが最近多い(特に日本車)。フォーカスワゴンはそれに反して、前席シートと変わらないクオリティをもっている。肉厚でクッションもタップリ。
(荷室)……★★★
荷室空間は必要十分。2リッターモデルは、後席シートの座面を6:4で分割して折り畳めるようになり、使い勝手が向上した。引き抜いたヘッドレストを、邪魔にならないように、前に倒した座面裏に差し込むことすらできる。なんと細やかな心配り! しかし、テイルゲートの開閉を、いちいちダッシュボード上のボタンを押さないとできないのは画竜点睛を欠く。
【ドライブフィール】 運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★
新たに搭載された2リッターエンジンは、いうまでもないが、1.6リッターに較べると、明らかにトルク、パワーともに勝っている。4段ATのシフトスケジュールも、太くなったトルクに合わせたものになり、6000rpmで早めにシフトアップする。1.6リッターモデルは、6700rpmだった。ただ、エンジンもトランスミッションも古い印象は免れない。実用的に問題はないが、このクラスは他車の進歩が著しいので、そう感じる。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★★
5ドアのフォーカスの「明快でシャープなハンドリング&乗り心地」と基本的に共通するが、ワゴンのトランク部分が増え、プラス40kgのウェイトのため、若干重ったるい。でも、ワゴンとして考えると、ツボを押さえた乗り心地とハンドリングで好感が持てる。
(写真=阿部ちひろ(インパネ・後席カット以外))
【テストデータ】
報告者: 金子浩久
テスト日:2000年10月25日
テスト車の形態 :広報車
テスト車の年式: 2000年型
テスト車の走行距離: 6137km
タイヤ: (前)195/60R15 88V/(後)同じ(いずれもPirelli P6000)
オプション装備: --
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態: 高速道路(6):市街地(3):山岳路(1)
テスト距離: --
使用燃料: --
参考燃費: --

-
メルセデス・マイバッハSL680モノグラムシリーズ(4WD/9AT)【試乗記】 2026.3.4 メルセデス・マイバッハから「SL680モノグラムシリーズ」が登場。ただでさえ目立つワイド&ローなボディーに、マイバッハならではのあしらいをたっぷりと加えたオープントップモデルだ。身も心もとろける「マイバッハ」モードの乗り味をリポートする。
-
トヨタGRヤリスRZ“ハイパフォーマンス”+エアロパフォーマンスパッケージ【試乗記】 2026.3.3 「GRヤリス」の新仕様として設定された「エアロパフォーマンスパッケージ」装着車に試乗。レースフィールドでの知見を交え開発したというエアロパーツの空力・冷却性能は、リアルワールドでも体感可能なのか。高速道路を経由し、郊外のワインディングロードを目指した。
-
ドゥカティ・モンスター(6MT)【海外試乗記】 2026.3.2 ドゥカティのネイキッドスポーツ「モンスター」が5代目にモデルチェンジ。無駄をそぎ、必要なものを突き詰めてきた歴代モデルの哲学は、この新型にも受け継がれているのか? 「パニガーレV2」ゆずりのエンジンで175kgの車体を走らせる、ピュアな一台の魅力に触れた。
-
フォルクスワーゲンID.4プロ(RWD)【試乗記】 2026.2.28 フォルクスワーゲンのミッドサイズ電気自動車(BEV)「ID.4」の一部仕様変更モデルが上陸。初期導入モデルのオーナーでもあるリポーターは、その改良メニューをマイナーチェンジに匹敵するほどの内容と評価する。果たしてアップデートされた走りやいかに。
-
スズキ・キャリイKX(4WD/5MT)【試乗記】 2026.2.27 今日も日本の津々浦々で活躍する軽トラック「スズキ・キャリイ」。私たちにとって、最も身近な“働くクルマ”は、実際にはどれほどの実力を秘めているのか? タフが身上の5段MT+4WD仕様を借り出し、そのパフォーマンスを解き放ってみた。
-
NEW
BYDシーライオン6(FF)
2026.3.6JAIA輸入車試乗会2026“中国の新興ブランド”BYDにあこがれは抱かずとも、高コスパの評判が気になる人は多いだろう。では、日本に初導入されたプラグインハイブリッド車のデキは? 初めて触れたwebCGスタッフがリポートする。 -
NEW
実に3年半ぶりのカムバック 「ホンダCR-V」はなぜ日本で復活を果たしたのか?
2026.3.6デイリーコラム5代目の販売終了から3年半のブランクを経て、日本での販売が開始された6代目「ホンダCR-V」。世界的なホンダの基幹車種は、なぜこのタイミングで日本復活を果たしたのか? CR-Vを再販に至らしめたユーザーの声と、複雑なメーカーの事情をリポートする。 -
NEW
「ジープ・アベンジャー4xeハイブリッド」発表会の会場から
2026.3.5画像・写真ジープブランドのコンパクトSUV「アベンジャー」に、4WDのハイブリッドバージョン「アベンジャー4xeハイブリッド」が追加された。その発表会(2026年3月5日開催)の場に展示された同モデルの外装・内装を写真で紹介する。 -
NEW
スバル・トレイルシーカーET-HS プロトタイプ(4WD)【試乗記】
2026.3.5試乗記スバルから本格的な電気自動車の第2弾となる「トレイルシーカー」が登場。前後のモーターから繰り出すシステム最高出力はドーンと380PS。ただし、それをひけらかすような設定にはしていないのがスバルらしいところだ。スノードライブの印象をお届けする。 -
NEW
ホンダ・インサイト
2026.3.5画像・写真4代目はまさかの電気自動車(BEV)! ハイブリッドからBEVへ、4ドアセダンからSUVへと変身して、「ホンダ・インサイト」が復活を遂げた。ドアトリム/ダッシュボードヒーターにアロマディフューザーと、新たな快適装備を満載したその姿を、写真で紹介する。 -
BYDシーライオン7 AWD(4WD)
2026.3.5JAIA輸入車試乗会2026堂々たるスタイルにライバルの上をいくパワーと一充電走行距離、そしてざっくり2割はお得なプライスを武器とする電気自動車「BYDシーライオン7」。日本市場への上陸から1年がたち、少しずつ存在感が増してきた電動クーペSUVの走りやいかに。





























