第2回「フェラーリF12ベルリネッタ」
2013.06.14 水野和敏的視点これはすごいクルマだ!
いやあ、ビックリしました。これはいいクルマだ。乗った瞬間に、そう思いました。最近のフェラーリにはあまり乗ったことがなかったのですが、僕が知っている昔のフェラーリはボディー剛性が不足していて、前後の動きにズレがあったりしたものです。でも、この「F12ベルリネッタ」は違います。あの頃のフェラーリと比べたら、まったくの別物です。
まず、ボディー剛性が本当にしっかりしています。おそらくプロペラシャフトが通っているセンタートンネル部が、かなり頑丈にできているんでしょうね。センタートンネルの前の方が箱断面形状になっていて、ガチッと作られているんじゃないでしょうか。
このボディー剛性のおかげで、コーナリング中も前後の荷重がぴたりと合っています。しかも、ステアリングを切り込んでいった時、リアがまったく遅れることなくついてきます。これはサスペンションのスプリングを硬くして得た特性ではなく、しっかりしたボディー剛性によって実現したものでしょう。むしろ、リアのダンパーはもう少し減衰力を上げても構わないと思えるくらいです。特にリバウンド(伸び)側はもう少し上げたほうが、しっかりした印象が強まるかもしれませんね。
いずれにしても、前後がしっかり接地していて、バランスがいいから、全長4.6m、全幅1.9mの大きなクーペに乗っているという実感がまるでありません。むしろ、もっとずっと小さいクルマに乗っているような感じがするくらいです。それと、前後の荷重バランスがいいから、今日みたいにウエットコンディションの時にワインディングロードを走っても、全然怖くありませんね。これはすごいクルマだと思いました。
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