メルセデス・ベンツE250カブリオレ(FR/7AT)
優雅な気分で爽やかに 2013.10.14 試乗記 「Eクラス」のマイナーチェンジに合わせて追加されたエントリーグレード「E250カブリオレ」。少し身近になった“Eのオープン”は、どんな走りを見せたのか?待望の右ハンドル
夏の厳しい暑さも一段落し、吹き抜ける風が心地よくなってくると、いつもの病気が再発する。"オープンカーほしい病"だ。秋や春は言うまでもなく、実は冬もオープンカーを楽しむには格好の季節。これからの3シーズンをどんなオープンカーで過ごそうか……そんな妄想で、仕事が手に付かなくなるという困った病だ。
当然、ニューモデルには敏感になるのだが、中でもこの8月にフェイスリフトした「Eクラスカブリオレ」は要注目の一台。というのも、新たにエントリーグレードが追加され、ぐっと身近な存在になったからだ。
現行のEクラスカブリオレは2010年4月に日本で販売が開始されているが、基本的には3.5リッターV6エンジンを積む「E350カブリオレ」だけのグレード展開で、価格は約900万円から。そのうえ左ハンドルしか選べなかった。
それが、今回のフェイスリフトを機に、700万円を切る右ハンドル仕様が追加になったのだ。試乗した「E250カブリオレ」がまさにその新グレード。2リッター直列4気筒直噴ターボエンジンを積むのが特徴である。ひとあし先にマイナーチェンジした「Eクラスセダン/ステーションワゴン」にも搭載されているこの2リッター"BlueDIRECT"ターボは、「世界で初めて成層燃焼リーンバーンとターボチャージャー、排ガス再循環装置(EGR)の組み合わせを実現した」とメルセデスがうたう自慢のエンジンで、最高出力211psと最大トルク350Nm(35.7kgm)を誇りながら、7段オートマチックと組み合わされて15.5km/リッターの低燃費を達成している。
もちろん、パワートレイン以外にも注目すべき点が多く、セダン/ステーションワゴンと同様、フロントマスクを精悍(せいかん)に彩るフルLEDヘッドライトを採用。自動緊急ブレーキやリアCPA(被害軽減ブレーキ付き後方衝突警告システム)などを含む「レーダーセーフティパッケージ」を標準装着しているのも見逃せない。