第68回「シボレー・コルベット コンバーチブルZ51」
2014.09.26 水野和敏的視点グランドツアラーとして優れた面を持つ
今回は「C7」こと、7代目になった「シボレー・コルベット」に試乗します。2013年1月のデトロイトショーで登場したアメリカンスポーツで、先代型の「C6」から受け継いだ部品は2つしかないとうたわれる、GMの力作です。高性能版「Z51」の、コンバーチブルモデルに試乗しました。
まずはボディーサイズですが、ホイールベースは先代モデルの2685mmから2710mmに延長され、全長も4455mmから4510mmになっています。エンジンは引き続き6.2リッターのV8を搭載していますが、直噴化され、気筒休止システムが備わるなど、時代に即した改良を受けています。バルブ駆動システムが伝統のプッシュロッドタイプであることは、いうまでもありません。
実際に乗ってみると、ホイールベースが長くなり、ボディーの空力処理も施されたおかげで、全体としてドライブフィールは落ち着いています。もっとも、そもそもコルベットというクルマは、とても乗り心地のいいクルマでした。グランドツアラーとしても優れた面を持っており、アメリカ大陸を延々とドライブしてもあまり疲れない、そんなクルマです。
ちなみに、同じアメリカのスポーティーカーでも、「シボレー・カマロ」や「フォード・マスタング」とは、まるでジャンルが違います。カマロやマスタングは、いうなれば「スポーツフィーリングカー」であって、スポーツ走行を楽しむというより、スポーティーなフィーリングを楽しむクルマ。いわば、北米独特のカテゴリーです。
話がちょっとコルベットから脱線しますが、たとえメカニズムに新しさがなく、シャシーに時代遅れの感があろうと、こういったスポーツフィーリングカーには、理屈や比較などではない「気軽な仲間」というような雰囲気があります。誤解を恐れずにいうなら、決して素晴らしくも、新しくもありません。でも、私は個人的にマスタングのようなクルマが大好きです。アメリカに行くと、レンタカーはいつもご指名! 眉間に皺(しわ)を寄せることなく、お気楽にスポーツ感だけをエンジョイする。そんなクルマとの付き合い方も、大いに「あり」だと思っています。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
この記事は会員限定公開です。webCGプレミアムプラン会員に登録すると<月額550円(税込)>、続きを読むことができます。
登録初月無料! | クレジットカードで会員登録いただくと、ご契約いただいた日からその月の末日までが無料になります。いつでも解約可能です。 |
---|
- 毎月20本以上、新型車の試乗記が先取りで読める!
- 人気のさまざまな連載エッセイも、いち早く読める!
- 100車種超! 「谷口信輝の新車試乗」がぜんぶ読める!
- あの漫画家・池沢早人師の特集記事も堪能できる!
- 頭脳派レーシングドライバー山野哲也の車評が分かる!
- 『日刊!名車列伝』で世界の名車に毎日触れられる!
- 自動車メーカー関連グッズのプレゼントに応募できる!
- 話題のニューモデルのアツい走りが動画で見られる!