ベントレー・フライングスパーV8 S(後編)

2017.03.16 谷口信輝の新車試乗 SUPER GTや86/BRZ Raceなど、数々のモータースポーツシーンで活躍中のレーシングドライバー谷口信輝が、本音でクルマを語り尽くす! 今回も引き続き「ベントレー・フライングスパーV8 S」に試乗する。ベントレーの奥深い魅力に徐々に引き込まれていった谷口。その走りにはどんな評価を下すのだろうか?

飛ばそうという気にさせないクルマ

意外にもベントレー・フライングスパーと波長が合っている様子の谷口信輝。果たして彼は、フライングスパーの走りをどのように捉えたのだろうか?

「正直、クルマは重いですよね。言い方を変えれば重厚感があるっていうか。おかげで乗り心地はものすごくいい。サスペンションが『絶対にボディーは揺らしません』って宣言して頑張っているみたい。だから加減速してもピッチングはほとんど起きないし、コーナリングでもロールは最低限に抑え込まれている。本当に“おだやかー”に走りますよね。車外の音もほとんど聞こえないし、実に快適。実に快適。実に快適」
このとき谷口は微妙にイントネーションや音引きの長さを変化させながら、「実に快適」と間違いなく3回口にした。それくらい快適だったということだろう。

「あとね、ハンドルは思ったよりもよく切れます」
出た、“小回り評論家”として知られる谷口らしいコメントである。
「1時間20分、ハンドルが回ります。まあ、ホイールベースが長いので、これだけハンドルが回っても一発でUターンするのは難しいかもしれないですけれど、大きさを考えたらよく曲がるほうですよね」

では、エンジンはどうだったのか?
「エンジンはとにかく静かでパワフル。さっきも言ったとおり、クルマ自体は重いんですが、その重いクルマを強力なエンジンパワーでぐいぐい加速させていく。しかも、どこまでもスムーズ。まったく不満はありませんでした」

そんな具合にフライングスパーをべた褒めした谷口だが、試乗中のペースは決して速くなかった。クルマの挙動に、なにか不安を感じたのだろうか?
「いや、そうじゃなくて、このクルマに乗っていると、そもそも飛ばそうという気が起こらない。速く走らせるのは簡単なんですよ。でも、そういう気持ちにならないんです。だから、飛ばしているクルマが周囲を走っていると、『キミキミ、なんでそんなに飛ばしているの?』って聞きたくなる。『そんなセカセカした生き方、しないほうがいいんじゃない?』ってね。ハハハハハ」

 
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ベントレー・フライングスパーV8 S
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=5315×1985×1490mm/ホイールベース:3065mm/車重:2530kg/駆動方式:4WD/エンジン:4リッターV8 DOHC 32バルブ ツインターボ/トランスミッション:8AT/最高出力:528ps(388kW)/6000rpm/最大トルク:69.3kgm(680Nm)/1700rpm/タイヤ:(前)275/35ZR21 (後)275/35ZR21/車両価格:2100万円
ベントレー・フライングスパーV8 S
	ボディーサイズ:全長×全幅×全高=5315×1985×1490mm/ホイールベース:3065mm/車重:2530kg/駆動方式:4WD/エンジン:4リッターV8 DOHC 32バルブ ツインターボ/トランスミッション:8AT/最高出力:528ps(388kW)/6000rpm/最大トルク:69.3kgm(680Nm)/1700rpm/タイヤ:(前)275/35ZR21 (後)275/35ZR21/車両価格:2100万円拡大
 
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