第5回:HOTでCOOLな「CTS-V」がわが家にやってきた!
649psのスーパーセダンの週末性能を探る
2017.03.17
キャデラックCTSセダン日常劇場<PR>
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「キャデラックCTSセダン」がある日常を報告する当連載。今回の主役は649psを誇る「CTS-V」である。わがwebCGでメディアマーケティングを担当するSAG氏は40代で2児の父。ある週末、SAG氏はこのスーパーセダンで帰宅し、家族と週末ドライブに出掛けた。家族のCTS-Vに対する反応は? CTS-Vの“週末性能”を探る!
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キャデラック=エスカレード?
事前に編集スタッフから「このクルマは新幹線より速いぞ」などと脅かされていた私だが、いざCTS-Vとご対面した時の印象は超COOL! しかし、同時にこのクルマを乗りこなせるのか、という深刻な不安にかられていた。翌日、家族とCTS-Vで週末ドライブに出掛ける。果たして、みんなはどんな反応を見せるのだろうか。
ドライブ当日、午前中は娘の習い事があったため、出発は午後となった。しかし私は朝早く起きて、まずはCTS-Vを堪能すべく1人で出掛けた。走りを楽しむ前に、まずはこの感動を誰かと共有したい。そう思った私は、まずはクルマ好きの父のことを思い出したが、ちょうど温泉に行っていたために訪問を断念。そこで義理の弟に見せようと、妹家族の家に向かった。
家に着くやいなや、エンジン音に興奮して義理の弟が妹と娘2人を連れて外に出てきた。最初のひとことは「キャデラックのイメージと違う!」であった。どうやら、弟の中では「キャデラック=エスカレード」というイメージが強かったらしい。セダンの存在に驚いていた。
私はクルマの業界に身を置いているから、キャデラックにセダンがあるなんてことは当たり前に思っている。しかし、実際は義理の弟のようなイメージを持っている人は少なくないのかもしれない。
そして、妹の娘が後席に乗って私に質問してきた。
「このクルマ広いね! どんな人が乗るの? お金持ち? ちゃらい人?」
ちゃらい人……。私はこの時、何も答えられなかった。
お披露目の後は、走りを楽しむために1人で首都高へ。走っていて強く感じたのは、ボディー剛性がしっかりとしてて、軸がぶれないということ。そのためか直進時の安定感は申し分なく、さらにコーナリングも気持ちよく、楽しかった。
クルマによってはコーナリングで少し不安を覚えることもあるが、CTS-Vは一切不安を感じなかった。またタイヤが「ミシュラン・パイロットスーパースポーツ」ということもあって、グリップ力にも感動を覚えた。前からこのタイヤを試したいと思っていたが、まさかこんな形で試乗できるなんて、うれしい限りである。
走りとディテールにこだわる人にこそ
首都高での走りをついつい楽しみ過ぎてしまったため、妻と子供を迎えに行くのが遅くなり、けんかになってしまった。正直気持ちがイライラしていたが、ステアリングヒーターをオンにしたら手にぬくもりを感じてなんだか気持ちが和らいだ。意外な効能である。この装備は一度覚えてしまうと手放せなくなりそうだ。
当初、ドライブは遠出を予定していたが、時間も時間なのでお台場へ行こうということになった。毎日『カーズ』のミニカーで遊んでいる息子はCTS-Vをひと目見て「スーパーカーだ!」と興奮気味だった。
その息子は運転席の後ろへ。身長が185cmある私が運転席に乗ると、シート位置をそれなりに後ろにスライドさせるので、息子の靴がシートの背面に触れてしまいがちになる。そのために足跡がついてしまって掃除をするというのが日常だ。しかし、CTS-Vは後席のニールームにゆとりがある分、その心配はない。
また娘は助手席に乗って、普段は見られない景色を楽しんでいる様子だった。右ハンドル車の場合、娘側は運転席になるため(CTS-Vは左ハンドル車である)、座ることができないのだ。お台場に到着した後は、子供たちと公園で遊んで過ごした。
さて、こうしてCTS-Vを1日試乗してみて、いろいろなことに気付いた。私はクルマの走りやデザインも好きだが、インテリアの質感やデザインのディテールが好きで、そこばかりに目がいってしまう傾向がある。今回試乗したCTS-Vには「カーボンファイバーエアロパッケージ」が装備されていて、フードベントやスポイラー、フロントスプリッター、リアディフューザー、エンジンフードなど至るところにカーボンが使われている! これは好きな人にとってはたまらない装備であろう。またインテリアではあちこちにアルカンターラ素材が使われていて、質感が高くラグジュアリー感あふれる造りになっている。
お台場からの帰り、路肩に止めてハザードランプを点灯している時、うれしい発見があった。大抵ハザードランプを点灯している時は消すまでカチカチと音がするが、CTS-Vではしばらくすると、点灯はしているが音が消えていた。これは小さな親切というべきものかもしれない。
夜、CTS-Vを返却した後、子供たちのリクエストでふわとろ焼きを食べにいった。ふわとろ焼きを食べながら、あの質問を思い出した。
「CTS-Vはどんな人が乗るの? お金持ち? ちゃらい人?」
今なら私はこう答えるだろう。
「走りとディテールにこだわる人が乗るクルマだよ!」
うーん、子供にはちょっと分かりづらいかもしれない。「ちょいワルおやじ」といった方が分かりやすいかもしれない。
(文と写真=SAG)

webCG 編集部
1962年創刊の自動車専門誌『CAR GRAPHIC』のインターネットサイトとして、1998年6月にオープンした『webCG』。ニューモデル情報はもちろん、プロフェッショナルによる試乗記やクルマにまつわる読み物など、クルマ好きに向けて日々情報を発信中です。