ジャガーFタイプSVRクーペ(前編)
2017.11.30 谷口信輝の新車試乗 レーシングドライバーの谷口信輝が歯に衣を着せず、本音でクルマを語り尽くす! 今回の主役は当連載初登場のジャガー、そのスポーツモデルの頂点に君臨する「FタイプSVRクーペ」である。名門ブランドならではの強い個性と575psものパワーを併せ持つスーパースポーツカーに、谷口が果敢に挑戦する!オーソドックスな魅力が光る
フェラーリ、ポルシェ、ランボルギーニ、アストンマーティン、マクラーレン……。当連載ではこれまでさまざまなスポーツカーに試乗してきたが、肝心なモデルに乗るのを忘れていたことに気付いた。英国スポーツカーブランドの名門、ジャガーである。
初顔合わせということもあってか、谷口もいつもより言葉少なだ。Fタイプのウルトラブルーのボディーカラーが、まるで谷口を威嚇するかのごとく、存在感をグイグイとアピールしてくる。そのせいで谷口の“勝負スイッチ”が早くもオンになってしまったのかもしれない。
Fタイプにはこの秋、2リッターの直4“インジニウム”ガソリンエンジンを搭載するモデルが加わって、一段とバリエーションが豊富になった。しかし、谷口と相まみえるのは、ラインナップで一番パワフルでハードな仕様、SVRである。スーパーチャージャー付きの5リッターV8エンジンは、ジャガーのロードカーの歴史で最も強力な575psと700Nmを誇り、0-100km/h加速は3.7秒で駆け抜けるという。最高速はスーパースポーツカーの領域に足を踏み入れた322km/h。駆動方式は4WDを採用している。
じっくりとフロントデザインを見ていた谷口がボディーの側面に回り、ドアを開け、運転席に着いた。骨太なデザインのステアリングに、2眼のアナログメーター。深いサイドサポートを持つ“パフォーマンスシート”には、しゃれたキルティング加工が施され、ボディー色に合わせた青いパイピングとステッチが施されている。しかし、黒で締められた室内は総じてオトコっぽく、スパルタンなイメージだ。ここでようやく谷口が冗舌に語り始めた。Fタイプを表現する言葉を見つけ始めたようだ。
「どちらかといえば、オーソドックスなスポーツカーの世界を表現していますよね。クラシックというか……。あえてこうしているのでしょうけど、となると、走りがどうなのか、楽しみですよね」
そう言って、箱根のワインディングロードに、雄々しい排気音とともに出ていった。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
この記事は会員限定公開です。webCGプレミアムプラン会員に登録すると<月額550円(税込)>、続きを読むことができます。
登録初月無料! | クレジットカードで会員登録いただくと、ご契約いただいた日からその月の末日までが無料になります。いつでも解約可能です。 |
---|
- 毎月20本以上、新型車の試乗記が先取りで読める!
- 人気のさまざまな連載エッセイも、いち早く読める!
- 100車種超! 「谷口信輝の新車試乗」がぜんぶ読める!
- あの漫画家・池沢早人師の特集記事も堪能できる!
- 頭脳派レーシングドライバー山野哲也の車評が分かる!
- 『日刊!名車列伝』で世界の名車に毎日触れられる!
- 自動車メーカー関連グッズのプレゼントに応募できる!
- 話題のニューモデルのアツい走りが動画で見られる!