第490回:都市生活者の良きパートナーに
「レクサスUX」のチーフエンジニアにインタビュー
2018.03.28
エディターから一言
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ジュネーブモーターショー2018で、レクサスは新型クロスオーバー「UX」を世界初披露した。「クリエイティブ・アーバン・エクスプローラー」をコンセプトを掲げるUXの見どころとは? 開発を率いたレクサスインターナショナルの加古 慈(かこ ちか)エグゼクティブ・バイス・プレジデントに、UXに込めた思いを聞いた。
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売れ筋ど真ん中のコンパクトSUV
先のジュネーブショーでワールドプレミアとなったレクサスUXは、Cセグメント相当の位置付けとなるレクサスとしてはまったく新しいポジションのSUVだ。
乗用車系のモノコックシャシーを用いて、いわゆる四駆的なプロファイルをもつクルマを作る。今日的なSUVの先駆けとなった「RX」は、現在もレクサスの最量販車種として「ES」(日本未導入)とともに屋台骨を支えている。
一方でSUVカテゴリーは欧米のキャッチアップが著しく、特にドイツの御三家においては隙間を埋め尽くす6~7のモデル群を構成してきた。先駆者利益に胡座(あぐら)をかく間などとっくになし。レクサスインターナショナルの澤 良宏プレジデントは、欧州勢に比べてうちはブランドの歴史も浅く、いたずらに手を広げて台数を追う段階ではないと謙遜するが、ものが世界で売れ筋ど真ん中のCセグメント系SUVとあらば気合も入るだろう。
そのUXをチーフエンジニア(CE)として取りまとめた加古 慈氏は、この1月からトヨタ自動車の常務役員に就任している。初の生え抜き女性役員としてメディアの注目を集めるが、ジュネーブショーの会場で尋ねてみたところ、ご本人はそのあたり、実にサバサバとなさっていた。
「クルマを開発するにあたって、女性ならではの視点や気遣いを採り入れたところはありますか? なんて質問をよく受けます。でも、そう言われても特別お伝えするようなことがあるもんじゃあないんです。だって、皆さん男性のCEにはそんなこと聞かないですよね」
話を交わす加古CEの表情は、キリッと引き締まった表情ではまったくない、むしろフワッとした笑顔だ。役職と職務のダブル重責を背負う力みは感じない。仮に感じさせないようにしているとしても、その余裕がリーダーにおいては大切だ。
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