多くのクルマに夢を与えた
大画面ナビを付けたいけれど、自分のクルマには2DINスペースしかないからなあと諦めていたあなた。もうそんなことで大画面を諦める必要はない。パナソニックのCN-F1XDが不可能と思われてきた難問を解消してくれたのだ。パナソニックはダッシュボードの外側にディスプレイを配置することで多くの人たちに大画面ナビの楽しさ、見やすさを提供したのである。
手法はこうだ。ナビの心臓部である本体は通常のナビどおり2DIN部分に埋め込み、そこから腕を伸ばしてビッグな9V型大画面を支える。ドライバーから見るとまるで画面が浮いているようにも見える。ディスプレイの位置調整も自由自在。上下のスライドや前後チルトに加えて、左右に15度ずつスイングする機構を備えているのでドライバーに真っすぐ向けることができる。また、助手席側に向ければパッセンジャーに楽な姿勢で映画などを楽しんでもらうことも可能だ。こうした動きは本体から伸びるステーがすべてまかなう。スイング機構を備えながらも振動を抑える独自の技術が重さ0.9kgのディスプレイをしっかりと支持するから、走行中にディスプレイがブレることはほとんどないといってよい。
クルマへの取り付けは2DINスペースを持つ車種なら基本的に装着可能だが、実際にメーカーが確実に装着可能と確認できた車両は330車種以上にのぼる。それ以外のクルマでも、モニターの外形寸法は横240mm、縦141mmだから通常よく使うハザードやエアコン等のスイッチ、あるいは吹き出し口などが隠れてしまわなければ問題ないはずだ。
大画面ではよくある日差しが画面に当たって画面が見にくくなる点に対しても、液晶部分に日差しの影響を受けにくい新構造を採用、低反射フィルムも貼られ、外光の入射を抑える工夫がなされている。
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【使い勝手のよさ】
使いやすく安全に、が開発の出発点
ストラーダの性能は定評あるところ。昨今、ホームボタンを介さなければ何も操作できないナビが多くなってきたなかで、CN-F1XD(他のパナソニック・ナビも)はメニューボタン一発押しでナビ機能とAV機能どちらも操作できる「ツートップ・メニュー」を搭載。高評価を得た伝統のメニューは今でもダントツに使いやすい。交差点など各種の案内もこれまで培ったものをベースにより磨きをかけたものだし、ルート探索など細かく設定する時もわかりやすく、初めて使うユーザーでも戸惑うことはないと思う。
ユーザーサイドに立った設計という視点でもうひとつ注目したいのが、渋滞回避と徹底した安全・安心運転をサポートする機能。ルート探索時に威力を発揮する「スイテルート案内」は、タクシーからプローブデータを得てより緻密な交通情報を提供するVICS WIDEをフル活用して渋滞を積極的に回避するというもの。安心・安全への取り組みについてはすでにいくつか搭載済みだが今回、高速道路の逆走防止にまで範囲を広げた。高速道路での逆走はサービスエリアで休憩後に起こしがちだが、これを防止するためにSA内でエンジン再始動する際に音声と画面表示で逆走の注意を呼びかける。高齢者に限らず、最近注意力に不安を感じ始めたら、迷わずストラーダを装着して事故を未然に防いでほしい。
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【スマホ連携】
思い切り広がる拡張性
メーカーはあまり声高にうたっていないが、スマホとの連携はかなり先進的。人気のアプリ「Navi Con」を使えばスマホで探した行きたい場所をそのままナビに転送、即座に目的地案内を始められるし、スマホ上で地図スクロールするとCN-F1XDのマップも連動して動くので、運転に集中したいドライバーに代わって後席から場所探しができる、まさにリモコン感覚。「Drive P@ss」はHDMIケーブルを介してスマホに収録した音楽をナビで楽しんだりニュース記事を閲覧したりするためのアプリ。また、アンドロイド搭載のスマホが対象だが、Google音声認識を使って音声検索したり電話をかけるといったAndroid Autoを利用することも、CNF1XDなら可能である。
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【映像と音楽】
大画面でブルーレイを楽しめる唯一のナビ
先代モデルに比べてディスプレイの質も大幅アップ、輝度は約1.3倍に。IPS液晶を採用し明るく鮮やかな映像を楽しめる。加えて音楽再生能力も一段と高められた。再生可能な音楽ソースに話題のハイレゾ音源(WAV,FLAC)を加えたことで、これまで以上に高音質なサウンドが車内で楽しめるようになった。ハイレゾ音源はPCでダウンロードしSDカードやUSBを介して再生する。実は音源も映像も、ブルーレイディスクに対応しているのが最大のセリングポイント。最近のナビはこぞってハイレゾ音源対応をうたうが、個人的にはどれだけのユーザーがハイレゾを利用するかは疑問のあるところ。それよりいつか見ようとたまりにたまったブルーレイ録画ディスクをドライブの休憩時に見られたり、ハイレゾ同等の高音質音楽を手軽に楽しめるブルーレイ音楽ソフト(市販タイトルはけっして多くないが)に対応していることのほうが重要と考える。とにもかくにも、ブルーレイ・ディスクがかけられる市販カーナビはパナソニックだけ、中でも美しい大画面で楽しみたいのならCN-F1XDしかないのである。
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webCG 編集部
1962年創刊の自動車専門誌『CAR GRAPHIC』のインターネットサイトとして、1998年6月にオープンした『webCG』。ニューモデル情報はもちろん、プロフェッショナルによる試乗記やクルマにまつわる読み物など、クルマ好きに向けて日々情報を発信中です。