スマートBRABUSフォーフォー エクスクルーシブ(RR/6AT)
いちばん小さなベンツ 2018.08.22 試乗記 よりパワフル、そしてスポーティーに仕立てられた、スマートの高性能バージョン「BRABUS」に試乗。今回のテスト車はリアシートを備えた4座の「フォーフォー」。スマートのミニマリズムに共感し、初代モデルを2台乗り継ぐ下野康史はどう評価する!?「トゥインゴGT」のスマート版
スマートが3代目の現行モデルに変わって、早くも4年がたつ。新たに「ルノー・トゥインゴ」との共同開発車になったのが、この世代のハイライトだが、日本ではふたり乗りの「フォーツー」が限定販売扱いでスタートし、代わって復活した「フォーフォー」が主力車種になった。「大は小を兼ねる」の日本で、ふたり乗りの実用車が成功したためしはないし、ミニマリズム(最小限主義)で売ってきたフォーツーも、現行型でがぜん大きくなった。
フォーフォーの最高性能版が「BRABUSフォーフォー エクスクルーシブ」である。最新の品ぞろえでは「BRABUSスポーツ」というのもあるが、これは名ばかりのBRABUSで、897cc 3気筒は「ターボ」と同じ90ps。エクスクルーシブ用はそれを109psにパワーアップした。つまり、170Nmの最大トルクを含めて、「トゥインゴGT」用と同じエンジンを搭載する。
ただし、スマートBRABUSの変速機は2ペダルのDCT(デュアルクラッチ自動MT)のみ。3ペダルのMTモデルは生産していない。トゥインゴGTは両方ある。
DCTモデル同士で比べると、BRABUSフォーフォーは312万円。トゥインゴGTは239万円。スマートのほうが高級路線を行くのは、3代目登場時からのキャラクターだ。基本コンポーネントを共有し、同じスロベニアのルノー工場でつくられる血縁車(?)だが、2台はそうやって棲み分けをしている。