ポルシェ・マカン ターボ パフォーマンス(4WD/7AT)
“パフォーマンス”に異議あり 2018.08.30 試乗記 「ポルシェ・マカン」のトップパフォーマンスモデル、その名も「マカン ターボ パフォーマンス」に試乗。箱根のワインディングロードで触れることができたのは、最高出力440psという実力のごく一部に過ぎない。それでもなお心に残ったのは“ポルシェイズム”にあふれているということだった。ポルシェの屋台骨を支えるモデル
ポルシェのエントリーSUVといえるマカン。「カイエン」よりひとまわりコンパクトなボディーと、ポルシェというスポーツカーブランドのネーミングから想像する期待を裏切らないスポーティーな走りが自慢のヒットモデルだ。人気はなにも日本市場に限ったものではなく、北米はもちろん、欧州でもスポーティーなミドルクラスSUVの代表として、まずはその名前が挙がってくるほどの確固たる地位を獲得。現行ポルシェラインナップにあって最後発モデル(「718ボクスター/ケイマン」は車名変更なので新規開発モデルではないという意味)でありながら、いまやポルシェの屋台骨を支えると言っても過言ではないほどの存在感を示す。
そうしたマカンシリーズにあって、2016年9月に発表されたマカン ターボ パフォーマンスは、2リッター直4ターボの「マカン」、3リッターV6ツインターボの「マカンS」と「マカンGTS」、そして3.6リッターV6ツインターボの「マカン ターボ」と続くラインナップの頂点に位置するモデルだ。
日本では前述の車名でラインナップに加わっているが、本国では「Macan Turbo with Performance Package(マカン ターボ ウィズ パフォーマンス パッケージ)」と、グレード名ともパッケージオプションを装備したモデルとも思えそうな、なんとも長い名前が与えられている。しかし、車名はどうあれ、マカンのフラッグシップに位置するモデルであることには変わりがない。
注目は、その名のとおり大きく向上したパフォーマンスにある。エンジンはマカン ターボに搭載される3.6リッターのV型6気筒直噴ツインターボをベースにチューニング。ベースエンジンが最高出力400ps/最大トルク550Nmであるのに対して、こちらは同440ps/同600Nmを発生する。その差は実に40ps、50Nmとなる大幅なパワーアップである。