第528回:EVの普及期はそこまできている!?
「アウディe-tron」の市販バージョンとご対面

2018.10.02 エディターから一言
「アウディe-tron」の市販バージョンは、2018年9月18日(現地時間)に、アメリカ・カリフォルニア州で世界初公開された。
「アウディe-tron」の市販バージョンは、2018年9月18日(現地時間)に、アメリカ・カリフォルニア州で世界初公開された。拡大

アウディ初の量産電気自動車(EV)「e-tron(イートロン)」が、アメリカ・カリフォルニア州でお披露目された。同社の電動化の未来を占う一台の、ファーストインプレッションを報告する。

お披露目会の場ではアウディの今後の電動化戦略も発表され、2025年までにEVを12モデル展開することや、2022年までに全販売台数の3分の1を電動モデルとするというプランが明かされた。
お披露目会の場ではアウディの今後の電動化戦略も発表され、2025年までにEVを12モデル展開することや、2022年までに全販売台数の3分の1を電動モデルとするというプランが明かされた。拡大
2018年末には、ポルシェと共同開発中の「プレミアムプラットフォームE」をベースとした「アウディe-tron GTコンセプト」の発表も控えている。
2018年末には、ポルシェと共同開発中の「プレミアムプラットフォームE」をベースとした「アウディe-tron GTコンセプト」の発表も控えている。拡大
「e-tron」の量産化までには、250台以上の試作車を製作し、世界各地で500万km以上もの走行テストを実施するという。
「e-tron」の量産化までには、250台以上の試作車を製作し、世界各地で500万km以上もの走行テストを実施するという。拡大

マーケットへの投入は2018年後半

メルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲン(VW)、そしてアウディと、この9月にドイツメーカーは相次いでEVにまつわる具体性に富んだプレゼンテーションを行ってきた。理由は2019年以降、各国で相次いで導入される環境規制に対応するためにEVの重要度が高まっているからだ。

特に中国で2019年度から導入されるニューエネルギービークル=NEV規制では、EV、FCEV、PHEVの販売比率を大幅に増やさなければ普通のクルマの販売に一定の過料が発生することになる。かの地でのビジネスのウェイトが大きいドイツ勢にとって、それが意味するものは言わずもがなだ。ホンダがアメリカ・カリフォルニア州のゼロエミッションビークル=ZEV規制に合致させるために出血覚悟で「クラリティPHEV」を売っているのと同様で、ドイツメーカーも中国でEVの台数を積んでいかないと、高額車の稼ぎ代も見る見る削られてしまうことになりかねない。

アウディはこの渦中にあって、2018年後半から実際に発売するといういわば確定版のモデルであるe-tronを披露。並行して同社の今後のEVモデル戦略を発表した。

e-tronの開発スタートは厳密に言えば2009年にまでさかのぼる。その後、実際にEVの試作車やPHEVの完成車を通して電動化の研さんを重ね、市販EVへとつながる技術的素地(そじ)を蓄積してきた。e-tronのアーキテクチャーは「MLBエボ」をベースにEVへの適合を図ったものだが、現在アウディではEV専用アーキテクチャーとなる「プレミアムプラットフォームE」をポルシェと共同で開発中。あわせてVWが開発を主導するEV専用アーキテクチャーの「MEB」を用いることで、2025年までに12モデルを展開するという。そのバリエーションにはEVの特性を生かしたスーパースポーツやラグジュアリーサルーンも含まれる。さらに電動化については2022年までにすべてのセグメントでPHEVを展開、販売の約3分の1を電動モデルで賄うという野心的目標を立てている。

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