マツダ・アテンザワゴン25S Lパッケージ(FF/6AT)
改むるにはばかることなし 2018.10.09 試乗記 2012年のデビュー以来、4度目のマイナーチェンジを行った「アテンザ」は、マツダのフラッグシップモデルとして“走る歓び”をより追求したという。地道に改良を重ね進化を続けるという手法は、欧州ブランドでは当たり前のように聞くが、日本車では珍しいともいえる。その仕上がりは?会うたびにきれいになる
昔はまるで垢(あか)抜けていなかった幼なじみが会うたびにきれいになって洗練されていくのを目の当たりにして何だかドキドキ、ちょっと気後れする気持ちに似ているかもしれない。あ、そこの女性陣、ちょっとそれ“何とかハラ”じゃないの、と眉をひそめないでください。クルマの例えですので、ひとつ大目に見てやってください。
本当に、そのぐらい近年のマツダの変身ぶりには、刮目(かつもく)すべきものがある。ひと昔前はコンパクトカーもセダンも黒一色の内装ばかりで、スポーティーさを狙っているのは分かるものの、いささか汗臭くやぼったいものだったが、失礼ながら今ではまるで気の利いたホテルやレストランのインテリアのようだ。
しかもそのような改良は、上級モデルから導入するとか、モデルチェンジの際にまとめて手が入るといった旧来のやり方ではなく、クラスにかかわりなく準備ができたものから速やかに行うのがマツダの方針だ。結果的にマツダのフラッグシップたるアテンザが一番後回しのタイミングになった改良もあるが、現在のマツダの戦略ではそんな「長幼の序」は優先順位が低いのである。
2012年発売のアテンザは今回でなんと4回目のマイナーチェンジである。この度の“マイナーチェンジ”では2リッターと2.5リッターのガソリンユニットおよび2.2リッターターボディーゼルに先行した他のモデル同様の改良が加えられたうえに、ボディー、サスペンション、インテリア、安全装備など車全体に幅広く手が入っている。
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