第545回:デトロイトショー2019でキーマンを直撃
新型「トヨタGRスープラ」開発秘話
2019.01.19
エディターから一言
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2002年の生産終了以来、実に17年半ぶりに復活を果たしたトヨタのスポーツクーペ「スープラ」。兄弟車である「BMW Z4」との違いは? BMWとの協業はどのようにして進められたのか? 発表の舞台となった北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)2019の会場で、開発責任者に話を聞いた。
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「トヨタ86/スバルBRZ」の成功を受けて
2019年のデトロイトモーターショーで、いよいよワールドプレミアを迎えたトヨタGRスープラ。世界耐久選手権や世界ラリー選手権をはじめとするレース活動のみならず、ストリート向けスポーツモデルの開発部門としてもトヨタが擁するTOYOTA GAZOO Racing=GRブランドの冠を抱く、初めてのグローバルモデルというのが大きな触れ込みのひとつでもある。
一方で、開発から生産体制の構築において、BMWとのパートナーシップが生かされた点も自動車好きには興味深いところだろう。GRスープラの開発責任者である多田哲哉さんに、ワールドプレミアに至ったところまでの背景をデトロイトでうかがった。
「GRスープラの企画が立ち上がった、その端緒にさかのぼれば2012年の5月になります。当時、私は欧州市場向けの『86』のメディア試乗会の対応で渡欧していたのですが、突然本社の上層部から電話が入りまして、ミュンヘンに行ってこいと。それは結局BMWとの協業にまつわる可能性をさまざまな角度からリサーチする、その一環だったわけですが、まぁ私としては突然のことで、何が何やらという感じではありました」
多田さんがこの時点でコンフィデンシャルなプロジェクトの一翼を担うことになった理由は、当然ながらスバルとの協業をまとめた成果としての「86/BRZ」を世に送り出した実績があったからだろう。
「私に求められているのはスポーツ系のモデルの開発でしょうから、頭の中では当然可能性を模索します。当時トヨタのパワートレインのポートフォリオになく、BMWにある財産といえばご存じの通りストレート6です。スープラにまつわるトヨタ社内の思いも肌で感じていたところもありましたし、その新型の開発提案というところまでは割とスムーズにたどり着きました」
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