第558回:プレミアムSUV市場を開拓せよ
横浜ゴム「GEOLANDAR X-CV」に感じた手応えは?

2019.02.28 エディターから一言
プレミアムSUV用タイヤとしてリリースされる「ジオランダーX-CV」。2019年4月1日に、当初は17サイズのラインナップで販売が開始される。価格はオープン。
プレミアムSUV用タイヤとしてリリースされる「ジオランダーX-CV」。2019年4月1日に、当初は17サイズのラインナップで販売が開始される。価格はオープン。拡大

横浜ゴムが新たに開発した、中・大型サイズSUV用オンロード向けタイヤ「GEOLANDER(ジオランダー) X-CV」。M+S(マッド&スノー)規格に対応しながら、最高速度270km/hとなる速度記号Wを持つこのニューフェイスを、2019年4月1日の発売を前に、箱根のターンパイクで試した。

「ジオランダーX-CV」では、高速走行時の安定感とウエット性能を高める非対称トレッドパターンを採用。4本のワイドストレートグルーブ(縦溝)が、ウエット路面で優れた排水性を実現し、耐ハイドロプレーニング性能を向上させていると開発陣は説明する。
「ジオランダーX-CV」では、高速走行時の安定感とウエット性能を高める非対称トレッドパターンを採用。4本のワイドストレートグルーブ(縦溝)が、ウエット路面で優れた排水性を実現し、耐ハイドロプレーニング性能を向上させていると開発陣は説明する。拡大
RV用タイヤのブランドとして1996年に誕生した「ジオランダー」。「X-CV」では、「GEOLANDER」のロゴを大きく表記したサイドデザインが採用されている。サイズ展開は、255/55R18から275/40R22までの全17種類。
RV用タイヤのブランドとして1996年に誕生した「ジオランダー」。「X-CV」では、「GEOLANDER」のロゴを大きく表記したサイドデザインが採用されている。サイズ展開は、255/55R18から275/40R22までの全17種類。拡大
トレッド面のブロックは、「5ピッチ・バリエーション」と名付けられた配置になっている。この配置は、ブロックエッジが接地する際に発生する周波数ピークを分散させ、パターンノイズを減少させる働きを持ち、結果的に静粛性の向上につながるという。
トレッド面のブロックは、「5ピッチ・バリエーション」と名付けられた配置になっている。この配置は、ブロックエッジが接地する際に発生する周波数ピークを分散させ、パターンノイズを減少させる働きを持ち、結果的に静粛性の向上につながるという。拡大

ターゲットはプレミアムSUV

とある自動車メーカーの試算によれば、グローバルで見ると10万ドル(1ドル=110円換算で約1100万円)以上の高級車マーケットの6割以上をSUVが占めているという。つまり、いまやセダンに代わってSUVが高級車の主流であり、ドル箱である。だから各社は趣向を凝らし、スポーティー派、ラグジュアリー派、オフロード派、グランドツーリング派などなど、さまざまなタイプのSUVを開発している。

セダンと比べると、SUVのほうが燃費にしろ操縦安定性にしろ、タイヤに求められる性能は厳しくなるのは当然だろう。重量が重くなり、空気抵抗が増え、重心が高くなる一方で、プレミアムセダンと同等の動力性能が与えられるからだ。しかも技術の進化とともにSUVのパワーもコーナリングスピードも年々上がっているから、タイヤも高性能化を果たさなければ置いていかれる。

というわけで、自動車メーカーに負けじと、タイヤメーカーもさまざまなSUV用タイヤを開発している。横浜ゴムは、ジオランダーX-CVという新しい製品を投入した。ジオランダーはもともと横浜ゴムがグローバルに展開するSUVやピックアップトラック用のブランドである。そのなかでジオランダーX-CVは、モノコック構造でオンロード重視のSUVのために開発されたシリーズだ。

具体的には、同社の同じような位置付けの従来品に比べて、ウエット制動性能を8%、ウエット操縦安定性能を3%向上させたほか、ロードノイズを23%(!)、パターンノイズを2%、転がり抵抗を3%、それぞれ低減したという。ちなみに全サイズが最高速度270km/hに対応するスピードレンジ「W」で、突然の雪にも対応できる「M+S(マッド&スノー)」規格を獲得している。

箱根のターンパイクで開かれた試乗会では、このタイヤが狙うさまざまなタイプのプレミアムSUVが用意されていた。われわれ取材班は、そのうちの「ジャガーFペース」「ボルボXC60」「ジープ・グランドチェロキー」の3台でこのタイヤを試すことができた。

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