ハスクバーナ・スヴァルトピレン401(MR/6MT)
楽しさにあふれている 2019.03.09 試乗記 魅力はデザインだけじゃない。ハスクバーナのユニークなスクランブラー「スヴァルトピレン401」は、スムーズかつ鋭い吹け上がりのシングルエンジンと、ちょっとクセのあるライドフィールにより、「操る楽しさ」を求めるライダーにうってつけの一台となっていた。エンジンがすばらしい
斬新なデザインで多くの話題を呼んだ、ハスクバーナの「ヴィットピレン」と「スヴァルトピレン」。しかも乗ってみると国産車にはない刺激的な走り。テスターの周囲でも評判が良く、感動して買い替えてしまった友人たちが何人かいるほどだ。
スヴァルトピレンは、ヴィットピレンと車体やエンジン、サスペンションなどを共用しつつイメージを変えたモデルだ。2018年のEICMAで発表された「701」は、キャストホイールにオンロードタイヤを履くなど、アップハンドルのストリートネイキッド的な位置付けとなっている。それに対して、今回試乗した「401」は、スポークホイールにオフロードタイヤを装着し、スクランブラーバージョンとしたモデルである。
シングルエンジンは(ツインやマルチもだが)、排気量が大きくなりすぎない方が、スムーズで小気味よい回り方をすることが少なくない。この401のエンジンは、まさにその典型。傑作「LC4」の血を受け継いで進化した701も素晴らしいのだけれど、401は排気量が小さいため、吹け上がりがとてもスムーズで軽快な回り方をする。
排気量が小さいのだからトルクも小さくなっているのだが、ストリートで走るのには十分すぎるほどのパワーがあり、ローギアで全開にするとフロントタイヤがフワッと浮き上がってくるほどの加速をする。
400ccクラスのエンジンは、免許制度のことだけを考えてラインナップされたもののように思えてしまうけれど、この401に関しては、その考えは全く当てはまらない。トルクとパワー、荒々しさなら701かもしれないが、鋭い吹け上がりと高回転の伸び、ストリートでの扱いやすさは間違いなく401のほうが上だろう。