自動車用品の老舗カーメイトが作るドライブレコーダーがダクション360S。特徴は何といっても全方位録画が可能なこと。360度レンズを前方と後方それぞれに1個ずつぜいたくに装備し、360度+360度の全天球をカバーする。前後のレンズをソフトで別々に調整することで車内と車外を最適に撮影できるだけでなく、解像度の高いレンズ中央部を目的の方向に向けたことで、より鮮明な映像が撮影可能となった。また、360度撮影を行うと同時に車両の前方を200万画素の高解像度で録画するので、前方車両はナンバーまでクリアに記録できる。
全天球撮影のメリットは前方から後方までシームレスな映像が記録できるという点にある。そこが通常の前方後方の2カメラによる「前後同時録画」と根本的に異なるところ。危険なあおり運転を受けたときでも、全天球カメラを持つ本機なら、あおった車が追い越しをかけ前方に回るまで、途中途切れることなく記録することができるのだ。一連の動きとして捉えた映像ほど事故検証の際に役立つものはない。
ダクション360 Sはオプションで駐車時の監視機能を備えることもできる。こすり傷など衝撃を感じない程度でも記録する最大30分間の常時録画、衝撃を受けた前後を記録する最大16時間の衝撃録画、衝撃検知の約3秒後から30秒を録画する後録画モードは最大2週間と、3つのモードが自動で切り替わることで長時間録画を実現している。多くのカー用品を手がけるカーメイトならではの使いやすい本体設計もうれしいところ。
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【スペック】
- 記録画素数:約410万画素+約200万画素(ドライブモード) 約410万画素または約730万画素(駐車監視/アクションモード時)
- 有効画素数:約2706万画素
- 撮影素子:ソニー製1/2.3型裏面照射型CMOSセンサー×2個
- レンズ画角:水平360°/垂直360°
- フレームレート:27.5fps(ドライブモード) 13.75fpsまたは5.2fps(駐車監視時)
- 後方録画:○
- 駐車監視:○(オプション)
- 記録媒体:専用microSDカード(別売)

webCG 編集部
1962年創刊の自動車専門誌『CAR GRAPHIC』のインターネットサイトとして、1998年6月にオープンした『webCG』。ニューモデル情報はもちろん、プロフェッショナルによる試乗記やクルマにまつわる読み物など、クルマ好きに向けて日々情報を発信中です。