BMW M440i xDriveクーペ(前編)

2021.01.07 谷口信輝の新車試乗 谷口 信輝 国内でデリバリーが始まった「BMW M440i xDriveクーペ」に、谷口信輝が試乗。「駆けぬける歓び」をスローガンに掲げるブランドの、新型スポーツクーペに対する評価やいかに?
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よさが光るステージは……

巨大な“ハナ”で話題沸騰中の新型BMW 4シリーズ。今回はそのなかで最もパフォーマンスが高いM440i xDriveクーペを谷口信輝に試乗してもらった。箱根のワインディングロードで対峙(たいじ)した谷口は、このM440iにどのような判定を下したのだろうか?
「これ、エンジンは排気量3リッターの直6ですよね」

乗り始めてすぐに、谷口はM440iの核心に切り込んだ。BMWのストレート6らしい乾いた快音が箱根の山々にこだましていたのだから、その話題を最初に取り上げたくなるのも当然といえるだろう。
「やっぱりいい音ですよね。回り方は滑らかだけれど、アクセルペダルを踏めばウァーンって音を響かせながら回転数を上げていく。最高出力は380PSと十二分だから、動力性能はちゃんとしていて速く走れますよ」

ただし、これに続いて谷口が指摘したのは、BMWファンならずともやや気になることだった。
「でもね、このクルマが本領を発揮するのは街なかかもしれませんね」

ほほー。それはなぜだろう?
「なにしろ、乗り心地がめちゃくちゃいいんですよ、このクルマは。だから、街なかを静かに快適に、そしてストレスなく走るには最高だと思います。ハンドルをあまり回さなくてもステアリングがよく切れる点も、街なかでの取り回し性という面では便利でいいですよね。しかも、いざワインディングロードでペースを上げても、それを受け止めるシャシー性能を持っている。ただし、クルマ全体としては、スポーツドライビングを楽しむためのクルマというよりは街なかでの快適性を優先してつくられたような気がするんです。その意味で言えば、スポーツカーとは言い切れないように思います」

 
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