「ダイハツ・ロッキー」に28.0km/リッターの燃費を実現したハイブリッドモデルが登場
2021.11.01 自動車ニュース![]() |
ダイハツ工業は2021年11月1日、コンパクトSUV「ロッキー」にハイブリッドモデルを設定するなどの改良を実施。同日、販売を開始した。
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手ごろな価格で本格的なハイブリッドシステムを実現
ダイハツ・ロッキーは、2019年11月に発売された5ナンバーサイズの小型SUVである。トヨタにもOEM供給されており、そちらは「トヨタ・ライズ」の車名で販売されている。デビューから2年というタイミングで行われた今回の改良では、これまで1リッター直3ターボエンジンのみだったパワートレインのラインナップを拡充。FF車に新開発のハイブリッドシステム「e-SMART HYBRID」と、1.2リッター直3自然吸気エンジンを採用した。
e-SMART HYBRIDは、ダイハツがコンパクトカー向けに開発したシリーズ方式のハイブリッドシステムで、発電用に最大熱効率40%を実現した高効率な新型1.2リッター直3エンジンを採用。タイヤの駆動はモーターのみが行い、レスポンスのよい加速と高い静粛性を実現しているという。
コンパクトな設計も特徴で、トランスアクスルはモーターとジェネレーターを並列配置することで全長・全幅を縮小。容量4.3Ahの走行用バッテリーにも、エネルギー密度が高く軽量なリチウムイオン電池を採用している。もちろん燃費性能も追求しており、既述の新エンジンと発電・充電制御の最適化により28.0km/リッター(WLTCモード)を実現。トランスアクスルの内製化などで実現した低価格も特徴として挙げられている。
操作性の面でも純ガソリン車との差異化を図っており、アクセルペダルの操作のみで幅広いシーンにおける加減速を可能にする「スマートペダル」を採用。セッティングは、力強い出足加速が特徴の「ノーマルモード」と、燃料消費を抑制する「エコモード」の2種類で、従来通りの操作性を好むドライバーは機能をオフにすることもできるという。
FF車に新開発の1.2リッター自然吸気エンジンを搭載
FFの純ガソリン車も、既存の1リッターターボエンジンに代えて新開発の1.2リッター自然吸気エンジンにパワーユニットが変更された。「WA-VE」と呼ばれるこのエンジンは、e-SMART HYBRIDの発電用エンジンと基本設計を共用。出力特性と燃費性能をバランスさせたロングストローク型の設計が特徴で、高速燃焼によって耐ノッキング性を高める高タンブルストレートポートを採用している。またデュアルポート式のインジェクターは燃料をより細かい微粒子にして噴射することで、燃焼促進と排出ガスのクリーン化を実現しているという。
燃費性能は従来モデルより約10%優れた20.7km/リッター(WLTCモード)で、高い低速トルクがもたらす、日常使いにおけるスムーズな加速も魅力として挙げられている。
進化した予防安全・運転支援システムにも注目
今回の改良では装備の強化も図られている。特に予防安全・運転支援システムには、「タフト」から導入が進んでいる新しいステレオカメラを用いた「スマートアシスト」を採用。衝突警報機能や衝突回避支援ブレーキ機能が夜間の歩行者にも対応するようになったほか、標識認識機能が最高速度と一時停止の標識も読み取るようになった。
全車速対応型ACC(アダプティブクルーズコントロール)も機能性が向上しており、電動パーキングブレーキの採用により停車時にブレーキを保持し続けるオートブレーキホールド機能が追加された。また新機能として、路側逸脱警報機能やふらつき警報機能などが採用されている。
このほかにも、上級グレードにはコーナリング時に内輪に制動をかけてアンダーステアを抑制する「CTA(コーナリングトレースアシスト)」を採用。ハイブリッド車には、オプションで1500W以下の家電製品が使える外部給電機能も用意している。
月間販売目標は2000台で、このうちハイブリッド車は700台となっている。
ラインナップと価格は以下の通り。
- L(FF):166万7000円
- X(FF):181万円
- プレミアムG(FF):205万8000円
- X HEV(FF):211万6000円
- プレミアムG HEV(FF):234万7000円
- L(4WD):194万4800円
- X(4WD):208万6700円
- プレミアムG(4WD):231万8200円
(webCG)