ランボルギーニ・ウラカン テクニカ(前編)
2024.01.04 谷口信輝の新車試乗 レーシングドライバー谷口信輝が今回対峙(たいじ)するのは、ランボルギーニのMRスーパースポーツ「ウラカン テクニカ」。雨模様のワインディングロードでむちを当てた、走りのプロの感想は?いわば最終形態
「ガヤルド」の後継モデルとして2013年に発表された“ベビー・ランボ”のウラカンは、「スパイダー」や後輪駆動モデル、さらにはハイパフォーマンスバージョンの「ペルフォルマンテ」などを生み出した後、2019年にマイナーチェンジ版の「EVO」へと進化すると、ここでもスパイダーや後輪駆動モデル、さらにはハイパフォーマンスバージョンの「STO」などを送り出してきた。
ところで、前期型と変わらないモデル展開が行われているかに思われたウラカンの方針が微妙に変化し始めたのは、このSTOが最初だった。「4WDが主軸」というラインナップはガヤルドの時代から受け継がれてきたものだが、STOでは前作ペルフォルマンテとは異なる後輪駆動を採用。さらに、これに続いてデビューしたテクニカも後輪駆動とされたのである。
テクニカがユニークだったのは駆動方式だけでなく、エンジンの最高出力は640PSでハイパフォーマンス版のSTOと同じなのに、足まわりやエクステリアは日常使いにも対応できるよう“ソフトな仕上がり”とされたのだ。
間もなくプラグインハイブリッド仕様に生まれ変わる関係で実質的にウラカンの最終モデルとなるテクニカが、このようなカタチでデビューしたことは、多くのランボルギーニファンにとって意外だったといっていいだろう(実際にはテクニカに続いてデビューした「ステラート」が“最後のウラカン”だが、こちらは限定モデルなので、カタログモデルとしてはテクニカが最終モデルとなる)。
そんなウラカン テクニカに谷口信輝が試乗したのは、時折雨脚が強まるあいにくの空模様となった箱根のワインディングロード。コックピットに乗り込もうとする谷口に、私が申し訳なさそうに「このクルマ、後輪駆動なんです」と伝えると、彼は小声で「危ないですねえ」と答えたのに続き、「最高出力は何馬力ですか?」と囁(ささや)くように尋ねてきた。そこで、またもや申し訳なさげに「640PSです」と答えたところ、「なるほど……」という言葉を残して、路面がぬれそぼったワインディングロードに向けて走り始めたのである。
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