ホンダ・プレリュード(前編)

2026.01.15 あの多田哲哉の自動車放談 多田 哲哉 トヨタでさまざまな車両を開発してきた多田哲哉さんが今回試乗するのは、24年ぶりに復活した「ホンダ・プレリュード」。話題のスペシャルティーカーを、クルマづくりのプロの視点で熱く語る。
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類いまれな気持ちよさ

2025年に国内デビューした新車で、クルマ好きの間で最も活発な議論を巻き起こしたのは、間違いなくプレリュードだろう。「S660」と2代目「NSX」、そして北米向け「シビック クーペ」が相次いで生産終了した2022年以降、ホンダが久々につくったスポーツクーペであるだけでなく、車名がプレリュード!

とにかく何か言いたくなるのが、クルマ好きの性(さが)というものだ。

「いかにも今のホンダらしく、走りそのものは非常に良いバランスでつくられています。ガチでサーキットを走るのではなく、たまに軽く山道を走ったりしたいオジさんには、まさにばっちりのクルマだと思います」と、トヨタ時代は「86」や「スープラ」などのスポーツカーを手がけてきた多田さんは、新型プレリュードを評する。

「パワートレインも、良い悪い以前に、今のホンダで使えるのはこれしかなかったという現実があって、そのなかでは一番楽しめるような工夫をしています」

多田さんのいう“工夫”とは、言うまでもなく、新型プレリュードで初採用された「S+シフト」のことだ。ホンダの「e:HEV」パワートレインは変速機を持たない直結モード付きシリーズハイブリッドだが、S+シフトは速度とエンジン回転をリンクさせる疑似8段AT機能である。特に盛大なブリッピングをかましながら遂行されるダウンシフトは「世界のどの変速機より速い」と豪語する。

「これがギミックだという声も少なくないでしょうが、実際に乗っていると、リアルなのかバーチャルなのかはっきりとは分かりません。まるっきりゲームソフトの『グランツーリスモ』のようで、逆に今の若者はこういう感じが好きなんじゃないかと思います」

 
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