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第109回:サーキットでエコランにチャレンジ!

2010.04.21 エディターから一言 渡邉 忍
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第109回:サーキットでエコランにチャレンジ!

富士スピードウェイで、ハイブリッドカーだけのエコランレース「ハイブリッドチャレンジ」が開催。『webCG』ワタナベもプリウスで参戦しました!

サーキットでエコ?

2010年3月28日、富士スピードウェイでモータースポーツファン感謝イベント「富士スピードウェイ モータースポーツ ドリーム2010」が開催された。そのイベントプログラムのひとつとして企画されたのが、今回参加した「ハイブリッドチャレンジ」。

「ハイブリッドチャレンジ」を主催するのは、トヨタ自動車が、“クルマの楽しさ”を広げる取り組みとして活動している「GAZOO Racing」プロジェクト。「環境を意識した走りをすることで、今までと違った新しいクルマの楽しみ方や付き合い方を実感してほしい」という思いが込められている。

このレース、もとはといえば、トヨタの販売店だけが参加できる、「プリウスカップ」というエコラン競技がベース。名前のとおり、プリウスでサーキットを決められたタイムで周回し、その燃費を競うという内容で、実は今回のハイブリッドチャレンジは、そのエコラン競技を一般ドライバー向けにアレンジした本邦初の試みなのだ。

 
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富士スピードウェイのパドックに集まった、ハイブリッドカーの数々。やがて、静かで熱〜い戦いが……。
富士スピードウェイのパドックに集まった、ハイブリッドカーの数々。やがて、静かで熱〜い戦いが……。 拡大
『webCG』の「プリウス」は、上級グレードの「G“ツーリングセレクション”」。2009年7月2日に納車され、現在の走行距離は約1万5000km。西に東に大活躍。
『webCG』の「プリウス」は、上級グレードの「G“ツーリングセレクション”」。2009年7月2日に納車され、現在の走行距離は約1万5000km。西に東に大活躍。 拡大
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控え室で悩む

うす曇りの空の下、戦いの舞台である富士スピードウェイに着くと、そこには、プリウス、プリウス、プリウス……。プリウスだらけの異様な雰囲気。エントリーした車種は、新旧プリウスのほか「ホンダ・インサイト」や「トヨタSAI」など。合わせて60台のハイブリッドカーが大集合。なかには、空気抵抗を減らそうと(?)、自作のカバーを付けているクルマも! もしかして、意外と真剣? でも考えてみれば、自らエコランチャレンジに手を上げるってことは、日々の生活でもエコラン意識が高い方たちなわけで……。なにも考えずに来てしまった私って……。

チームは、ドライバー1名とナビゲーター1名の計2名。後席へのゲストの同乗もOKだけど、燃費競争ゆえ車重は軽くしておきたいところ。参加者のなかには、小さなお子さん(小学生以上ならOK)と一緒に参加している方も。ひょっとして、それも戦略なの!?
で、『webCG』のプリウスはといえば、タイヤをパンパンに、ガソリンを少なめにしたくらい。こんな調子で、ライバルたちとまともに戦えるのか。ん〜トイレ行きたくなってきた。

レースは、基準タイム内で本コースを2周し、燃費を競う。基準タイムは、9分から9分20秒の間。それより速くても遅くてもペナルティが課せられるから、ただひたすら、ゆっくり走ればいいというものでもないようだ。
ナビゲーターは、タイムを計ったり、コースの状況などをドライバーに伝えたりする重要なポジション。事前にアナウンスされた、コース内にあるチェックポイントの通過タイムを参考に、ドライバーに的確なアドバイスをするわけだ。

さあ、ペースカーに続いての慣熟走行の後、いよいよレーススタート! となる。

空気抵抗を考えてカバーをつけている、2代目「トヨタ・プリウス」。
空気抵抗を考えてカバーをつけている、2代目「トヨタ・プリウス」。 拡大
初代「ホンダ・インサイト」も参戦。車重の軽さを生かせるか?
初代「ホンダ・インサイト」も参戦。車重の軽さを生かせるか? 拡大
クルマにゼッケンとタイム計測機を装着後、スタッフが違法改造やオイル漏れなどがないか、1台1台チェックします。
クルマにゼッケンとタイム計測機を装着後、スタッフが違法改造やオイル漏れなどがないか、1台1台チェックします。 拡大
参加者を集めてのブリーフィング。コース説明のほか、走行時の注意事項やアドバイスを受ける。
参加者を集めてのブリーフィング。コース説明のほか、走行時の注意事項やアドバイスを受ける。 拡大

言うとヤルでは大違い

ん〜緊張してきた。小心者で本番に弱い私は、ナビゲーターに走りのイメージをブツブツ言ったりして。
そうそう。紹介が遅れたが、今回ナビゲーターを務めたのは、前述した「プリウスカップ」の取材を何度もこなしている関(セキ)。実際に参加した経験はなくとも、エコランの極意を、毎回参加者にインタビューしまくっているカレなら、完璧にナビゲートしてくれるハズ。だけど、隣を見ると、ん? オイオイ、キミも緊張しているのかい? 頼むよ〜。

わがチームの作戦は、下りの続くコース前半でスピードを上げ、タイムを稼ぐ。で、後半の登りはゆっくりと。「1コーナーの手前までスピード上げて、1コーナー過ぎたらヘアピンまではノーブレーキ。スピードに乗ったままどれだけ登れるかが勝負」とは、関ナビゲーターのアドバイス。そんな簡単にいけばいいけど……。

インパネセンターのエコドライブモニターをチェックしながら、恐る恐るスタートする。はじめはいいペースだったけれど、いい調子で進入したコーナー手前でビビリまくり、思わず早めにアクセルオフ。でペースはダウン。前半部分を速く走らなければいけないのにあれれっ……。「ちょっと遅いよ、遅いよ〜。2周目入る前のストレートで稼ごう!」とナビゲーター。

1周目の参考タイムから20秒近く遅れて2周目へ。2周目前半は、もっとず〜っとトバさないと! 
「このままブレーキ踏まないでー!」と隣がうるさい。
エーッ、このスピードでコーナー入るのかぁ?……ぎゃぁ〜〜おっとっと。電子制御の助けを借りながら何とかブレーキ踏まずに乗り切って、汗がにじむ。
「タイム追いついた。このまま! このまま!」。

と、あっという間にゴール。タイムは9分12秒。なんとか基準タイムで走ることができた。

燃費はというと……23.7km/リッター。ん〜、微妙……。

 
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やや緊張気味のリポーター(運転席)。ナビゲーターは、何を考えているんだか、厳しい表情。
やや緊張気味のリポーター(運転席)。ナビゲーターは、何を考えているんだか、厳しい表情。 拡大
グリッドに整列。スタッフの手で燃費計がリセットされ、いよいよレーススタート。1レース20台が、10秒間隔でスタートする。
グリッドに整列。スタッフの手で燃費計がリセットされ、いよいよレーススタート。1レース20台が、10秒間隔でスタートする。 拡大
 
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自分との戦い

チャレンジするからには、優勝を狙って挑んだ(ホントか!)レースだったけど、結果は60台中21位。またまた微妙。

そんなレースの優勝チームの燃費は、なんと43.6km/リッター! タイムオーバーでペナルティ(-5km)を受けていたので、本当は48.6km/リッターだったというから、さらにビックリ。2位は41.6km/リッター。こちらも1分以上のタイムオーバーでペナルティ(-10km)あり、つまり本当は51.6km/リッターの燃費を記録したことになる。両チームともペナルティを覚悟の上で、とにかく燃費を稼ぐという作戦だったようだ。エコランマスター(?)恐るべし。
ちなみにペナルティなしでの最高燃費は31.9km/リッター! 私と8kmも違うって、なんだこの差は。まだまだ修行が足りませんね。

私の初めてのサーキット体験は、昨年の、ここ富士スピードウェイ。その時のクルマが「ポルシェ・ボクスター」だっただけに、今回、スタート前は「サーキット走るのにアクセル踏めないレースって楽しいのかぁ〜?」なんて思ってました。正直言うと。

で、走り終わった感想は、「悔しぃー!」の一言。スピードを出せないことがストレスなのではなく、自分のイメージ通りに走れなかったのが「あー悔しい!」の理由。もう一回、走らせてほしい!

それともうひとつ。エコランって、走っているとき自分の順位がわからない。競争なのに、ライバルの姿が見えないなんて。もうこれは完全に、自分との戦いですね。

で、結論。初めてのエコラン体験で、新しいクルマの楽しみ方を知ることができました。でもそれって、まんまと主催者の狙いにハマっただけかも。「やっぱり悔しぃー!」 もし、またチャンスがあればチャレンジしますよ! 目指せ30km/リッター台!

(文=webCG ワタナベ)

競争とはいっても、前を走っているクルマを抜くことが目的じゃないんですよね〜。
競争とはいっても、前を走っているクルマを抜くことが目的じゃないんですよね〜。 拡大
写真では伝わりづらいけれど、とても静かなレースです。
写真では伝わりづらいけれど、とても静かなレースです。 拡大
 
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