ホンダ・オデッセイLi(FF/CVT)/アブソルート(FF/5AT)【試乗記】
ドライバーズファミリーカー 2008.11.05 試乗記 ホンダ・オデッセイLi(FF/CVT)/アブソルート(FF/5AT)……418万3250円/378万7750円
ホンダの売れセン7シーター「オデッセイ」が、4代目にバトンタッチ。5年ぶりの新型は、どこがどう変わったのか? 『webCG』のコンドーと関が都内をチョイ乗り、チェックしてみた。
もはや、ブランド!?
関(以下「せ」):いいクルマが好きですか?
コンドー(以下「コ」):そら、大好きやね! 「男ですから」。
せ:新しいオデッセイは好きですか?
コ:そら、乗ってみなわかりまへん! ……とりあえず、スタイリングはいいと思う。実物見るまでは、前のと変わってないやん思てたけど。
せ:新型、「ひとめでオデッセイとわかるデザインにした」ってくらいですから。実寸もほとんど変わってないし。
コ:ビッグ・ビッグ・マイナーチェンジ? ま、それだけ自信もてるブランドに育ったいうことやろね。「先代で完成してる」「市場も独占できてる」て開発陣も自信まんまん。
せ:クルマのほうも、自信アリ気に見えますよ。“目つき”こそ前のと似てるけど、全体の“顔つき”はグッと精悍になった印象。
コ:エクステリアは、全体的に引き締まったよな。よく見ればフェンダーが盛り上がってたり、グッと筋肉質になった。
せ:5mmしか違わないのに、うんと低くなったようにも見えます。ますます、走りのドライバーズカーって感じ。『アダムス・ファミリー』のCMも、今や昔。
コ:気がつけば、ジョージ・クルーニーがイメージキャラクターやもんな。成長したなぁ。リアもオトナのセダンっぽくなって……
せ:ランプが、水平基調になったんですね。前の小さな三角コンビランプは、「あまりに素っ気ない」と、ユーザーの評判が今ひとつだったそうです。
コ:評判って、今度のはフロントがヤバいやろ……銀ギラギンの「前歯」は好き嫌い分かれるはずやで。
せ:そうですか? 暗色はもちろん、人気のホワイトパールやシルバーでもいいアクセントになってると思いますけど? どうしてもイヤ!な向きには、オプションでボディ同色の「エアロバンパー」もしっかり用意されてますから。
コ:ホンマ? 4万9350円? バンパーにしちゃ安いなぁ。ホンダも抜かりないなぁ!
せ:今回もスポーティグレード「アブソルート」が控えてますけど、ノーマル(M/L/Li)も結構エアロな感じだから、先代ほど両車の見た目は違わない。
コ:ふたまわりデカい18インチホイールが一番の識別点かな。ま、アブソルートは、パワーにも違いあるけどね。
せ:内装もそれぞれテイスト変えてます。さっそく乗り込んでみましょうか。
拡大
|
拡大
|
拡大
|
拡大
|
拡大
|
拡大
|
拡大
|
地味に変わった派手な部屋
コ:インテリアのデザインも、「3代目に倣え」やな。つくづく先代の存在はデカいんやなぁ。
せ:宇宙船っぽさが薄れた気がするのは、見慣れただけでしょうか……よく見りゃ、似てる! 「3代目を正常進化させたインテリア」という言い分も、納得です。
コ:出っ張ったり、引っ込んだり、ゴチャゴチャしてるのは相変わらず。47歳のジョージさんは、これでええのん? 満足できんの?
せ:オデッセイ、守備範囲広いからタイヘンなんですよ。メインターゲットは30〜40代だけど、20代から60代まで、ライバルに比べて幅広く支持されてますから。
コ:インストゥルメントパネルの逆凸形は、おもてのフロントグリルとシンクロしてるみたいやね。傾斜がなだらかになって開放感アップ。好感度もアップ。
せ:エアコン左右独立にしたり操作ボタンの配置変えたり。むしろ、機能的な細かいリファインが大きいでしょう。
コ:肝心の2列目、3列目はどうなん? パッと見、変わったようには思われへんけど?
せ:ホイールベースはそのままに、室内長は60mmアップしてます。2列目シートのウォークイン、フォールダウンレバーを一箇所に集中させるとか、後半セクションもジミ〜によくなってる。
コ:2列目の床は、さすがにフラット……あれ、アブソルートは凸凹してるで!
せ:アブソルートのフロアは4WDと共通で、ドライブシャフトの代わりに専用のエキパイが通ってるんです。その後ろ、3列目こそ今回のモデルチェンジのポイントかも知れません。
コ:その気になれば、2列目のひとが降りなくても入っていける。よっこらしょ!
せ:カーテンエアバッグ用の火薬をCピラーからルーフに移したことで、間口を40mm広げられたそうです。乗り込んでからも快適ですよ。
コ:見るからに余裕があるってほどやないけど、不思議とストレスを感じない。
せ:2列目の背もたれや下まわりをえぐったおかげ。ここも地味なネガ潰しのオンパレード。
コ:「スバル・エクシーガ」同様、2列目の肘掛けが貫通式になったのは心理的に大きい。開放感が違う。そういえば、ホンダ得意の「スカイルーフ」は選ばれへんの?
せ:オーソドックスな小さいサンルーフしかありません。走りにこだわるオデッセイオーナーは、重い特大ガラスルーフを求めないとのことでした。じつは、ライバル車「スバル・エクシーガ」に対する“武士の情け”だったりして……
コ:その走りがどんなもんか、試してみようや。
パワーかネンピか、お好きなほうを
コ:……もうひとことで言って、「7人乗れるセダン」やね。ドライバーズカー。
せ:視界の広さが、とても印象的ですね。一番開放感を満喫できるのも、やっぱりドライバーなのかも。
コ:三角窓のピラーがなくなったのが大きいな。Aピラーも30%細くなったらしい。……あ、モニターにもなにやら周りの景色が映ってるで!
せ:前後左右、4つの魚眼レンズで死角をカバーする「マルチビューカメラシステム」は、全車で選べるオプション。「日産エルグランド」のウリでしたね。
コ:後ろから自転車が来てんで。駐車のサポートもしてくれるんは、ゴチャゴチャした都会の道にピッタリや。
せ:乗り心地は、意外に硬い。このゴツゴツした突き上げ感は「フィット」や「フリード」にもありました。
コ:最近のホンダ共通の味付けなんかな? 後席に座ってても、けっこうクルな。高速やワインディングではどうかわからんけど、舗装の継ぎ目程度でユサユサ揺すられる。
せ:意外に、3列目がとても快適です。「どうせ、非常用」って先入観の裏返し?
コ:その3列目が付いてるのを忘れるくらい、一貫してセダンらしいドライブフィールや。ええな。車高と燃費は低いに限る! 価格も低けりゃ、いうことなし。
せ:出力は、前より高くなってますけどね。ノーマル、アブソルートともに。両車を比べると33psのパワー差なんですけど……数字ほどの差は感じません。
コ:アブソルートのほうがちょっと出足がいいくらいかな。CVTとATの違いもあるやろな。ま、今日みたいな都会のチョイ乗りなら……
せ:173psのノーマルグレードを選びたくなります。エンジンからエアコンまで制御して燃費稼いでくれる「ECONスイッチ」は、ノーマルのFFモデルにしか付かないんです。10・15モードで2km/リッター近い差はデカイですよ。
コ:パドルシフトも日常ではあんまり使わへんし……アブソルート選ぶんは、むしろ内外装の違いが理由やろね。18インチ履いてる割には、乗り心地はさほどスポイルされてないし。
せ:そのへんは、さすがに期待のグレードですね。メーカーでは、アブソルートだけで4割の需要を見込んでいるそうですよ。ボクは、この青内装より明るいタンが気に入ったなぁ。グレード次第で内外装色の組み合わせが決められちゃうのは、惜しいなぁ。
コ:じゃ、明るい内装の店で、ランチにでもするか。そこの枠に……キレイに停められたやん。CMのジョージ・クルーニーに勝ってんで。駐車だけ、な。
せ:「マルチビューカメラ」のおかげですけどね。CMのクルマは、オプション付いてなかったのかな!?
コ:いやいや、欧米じゃ売らへんらしいわ、コレ。
(文=webCG近藤俊&関顕也/写真=webCG)

近藤 俊

関 顕也
webCG編集。1973年生まれ。2005年の東京モーターショー開催のときにwebCG編集部入り。車歴は「ホンダ・ビート」「ランチア・デルタHFインテグラーレ」「トライアンフ・ボンネビル」などで、子どもができてからは理想のファミリーカーを求めて迷走中。
-
ホンダCB750ホーネット(6MT)【レビュー】 2026.7.18 ホンダのスポーツネイキッド「CB750ホーネット」が、話題の「E-Clutch」を獲得。ライディングの幅を広げる自動クラッチシステムは、パンチの利いた2気筒のストリートファイターにどんな走りをもたらすのか? その仕上がりを確かめた。
-
ベントレー・ベンテイガ スピード(4WD/8AT)【試乗記】 2026.7.17 「ベントレー・ベンテイガ」に最上級グレードの「スピード」が登場。ブランドの在り方をストレートに伝える名称のトップパフォーマンスモデルだが、従来型との最大の違いはその心臓部にV8エンジンが積まれていることだ。およそ不満のあろうはずもないが、最新モデルの仕上がりをリポートする。
-
フェラーリ849テスタロッサ スパイダー(4WD/8AT)【海外試乗記】 2026.7.15 歴史ある車名が与えられた「フェラーリ849テスタロッサ」は、従来型から大幅な進化をとげた高性能スポーツカーだ。では、そのオープントップバージョンの走りはどうか? 日本での発売を前に、フェラーリ通として知られる西川 淳が試乗した。
-
ポルシェ・カイエン ターボ エレクトリック(4WD)【試乗記】 2026.7.15 ポルシェ最新の電動ハイパフォーマンスSUV「カイエン エレクトリック」。そのラインナップのなかでも、最高峰に位置するのが「カイエン ターボ エレクトリック」だ。最高出力1156PS、最大トルク1500N・mという、とてつもないパフォーマンスの一端に触れた。
-
プジョー308 GTハイブリッド(FF/6AT)【試乗記】 2026.7.14 マイナーチェンジで内外装がブラッシュアップされた「プジョー308 GTハイブリッド」に試乗。大胆なデザインのフロントフェイスに目を奪われるが、ステランティス自慢の1.2リッター直3マイルドハイブリッドを搭載する最新モデルの仕上がりと走りやいかに。
-
NEW
ポルシェ911カレラT(後編)
2026.7.19ミスター・スバル 辰己英治の目利きスバルとSTIでクルマの走りを鍛え、モータースポーツにも積極的に取り組んできた辰己英治さん。彼の目に、“スポーツカーの水準器”こと「ポルシェ911」はどのように映ったのだろう? 走りの楽しさを追求した「カレラT」グレードに乗っての印象を聞いた。 -
ホンダCB750ホーネット(6MT)【レビュー】
2026.7.18試乗記ホンダのスポーツネイキッド「CB750ホーネット」が、話題の「E-Clutch」を獲得。ライディングの幅を広げる自動クラッチシステムは、パンチの利いた2気筒のストリートファイターにどんな走りをもたらすのか? その仕上がりを確かめた。 -
人気沸騰「ランクル“FJ”」を手にするもうひとつの方法
2026.7.17サブスク「KINTO」で「ランドクルーザー“FJ”」に乗る<AD>2026年5月に発売されるやオーダーが集中し、受注停止となってしまった「ランドクルーザー“FJ”」。しかし、あきらめるのはまだ早い。“FJ”とのカーライフを実現できる、トヨタの新車サブスクリプションサービス「KINTO」という手段があるのだ。 -
新型「アルピーヌA110」はどんなクルマに? グッドウッドを駆けたテストカーから読み解く
2026.7.17デイリーコラムアルピーヌが次期型「A110」を示唆する「A110フューチャー」を初公開。グッドウッドで走る姿を披露した。そこから分かる未来のA110の姿とは? 電動化がアナウンスされているが、エンジン車の設定はあるのか? 公式発表とテストカーの姿から深掘りする。 -
ベントレー・ベンテイガ スピード(4WD/8AT)【試乗記】
2026.7.17試乗記「ベントレー・ベンテイガ」に最上級グレードの「スピード」が登場。ブランドの在り方をストレートに伝える名称のトップパフォーマンスモデルだが、従来型との最大の違いはその心臓部にV8エンジンが積まれていることだ。およそ不満のあろうはずもないが、最新モデルの仕上がりをリポートする。 -
写真で解説する新型「日産エルグランド」
2026.7.16画像・写真新型「日産エルグランド」は、日本伝統の美をデザインに生かしながら、同社独自の最新技術を組み合わせて“走りのよさ”も徹底追求したという意欲作。その見どころを写真とともに解説する。





































