「コンパクトカーのノーズが長くなったのはなぜ?」

2007.12.22 クルマ生活Q&A 松本 英雄 ボディ
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「コンパクトカーのノーズが長くなったのはなぜ?」

「VWゴルフ」「プジョー307」「マツダ・デミオ」「スバル・インプレッサ」など、ロングノーズのコンパクトカーが増えています。これは、歩行者の安全のためでしょうか、それとも単なるデザインの流行なのでしょうか?

お答えします。最近は、歩行者安全にも眼が向けられるようになってきましたね。ロングノーズのデザインは、事故の際の衝撃を和らげる意味を持っていることはたしかです。

ただ、もっと大きいのはクルマが高速化してきているという事実です。フロントノーズを長くして空気の流れを良くすることが、以前よりも重要になってきました。燃費にも貢献するし、高速時の操縦安定性を高めることにもなります。

そして、ご指摘のとおりデザインの面からもロングノーズが求められています。最近ではコンパクトカーにも高級感を持たせることがマーケティング上必要で、フロントを長くすることで、見た感じのボリューム感を持たせているのです。ノーズの短い高級車というのは、あまり思い浮かびませんね。

もちろんこれにより、後席が狭くなるというデメリットが生じることは避けられません。今、コンパクトカーはデザイン優先になっているというのは否めませんね。ただ、昨今はコンパクトカー1台にぎっしり乗ることも少なくなってきました。後席に乗る人が少なくなっていることも関係しているのかと思います。

松本 英雄

松本 英雄

自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。