マツダ・デミオ 13C(FF/5MT)【ブリーフテスト】
マツダ・デミオ 13C(FF/5MT) 2007.11.06 試乗記 ……132万3900円総合評価……★★★★
フルモデルチェンジで3代目に生まれ変わった「マツダ・デミオ」。メインターゲットを独身女性としながら、新型にも引き継がれたMTモデルに試乗した。
特にオススメ
最近では、車重1トンを切る軽量車はマレ。その成果を感じさせることなく、外観デザインもまたプレスを巧く使って、軽妙な中にも重量感を演出している。うねりのある凹面処理は光や映り込みによって躍動感を感じるものの、背景の場所によってはやや煩雑で、せっかくのフォルムを掴みにくい。個人的にはピカピカ光る塗色よりもマットなものを好む。
とはいえ端的にカッコイイ造形であり、最近のマツダ・デザインの中でも白眉。これまでの実用車然としたデミオも、走らせればハード面での性能は優秀だったから、これで内外ともに一新して、輸入車に引けを取らない魅力と実力を備えた。シリーズの中でもこの最廉価版の5MT車は特にオススメ。
【概要】どんなクルマ?
(シリーズ概要)
1996年にデビューしたマツダのコンパクトカー「デミオ」。2007年7月5日にフルモデルチェンジされ、3代目に生まれ変わった。世界戦略車として期待される新型は、先代から見た目も中身も大きく変わった。
スリーサイズは、全長×全幅×全高=3885×1695×1475mm。先代に比べて、40mm短く、15mm幅広く、55mm低くなった。ホイールベースは2490mmで変わらない。荷室は250リッターで、先代の280リッターから約1割の譲歩となった。
ボディの随所に軽量化が施され、各グレードは先代比で約100kg軽くなっている。パワーユニットは変わらず1.3リッターと1.5リッターの2本立てで、すべてDOHC。かつて「ユーノス800」で名を知られた「ミラーサイクルエンジン」が一部グレードに採用される。
組み合わされるトランスミッションは、4段ATと5段MTに加えて、軽自動車以外でマツダ初となるCVTを採用。軽量ボディと合わせて、23km/リッター(10・15モード)の燃費を実現した。FFのほか、4段ATには4WDも用意される。
(グレード概要)
1.3リッターは、ベースモデルの「13C」、ミラーサイクルエンジン搭載の「13C-V」、スポーティ仕様の「13S」の3グレード。テスト車は1.3リッターの廉価モデルで、唯一の5MT車。装備はリアパッケージトレイ、マガジンラック付グローブボックスなどの収納に加え、AM/FMラジオ/CDプレイヤーや、マニュアルエアコンなどが標準装備される。また、ダークティンテッドガラスやタコメーターなどはオプション設定となる。
【車内&荷室空間】乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★★
ゲーム機のような感覚はあるものの、凹凸のある立体的構成は低価格実用車らしからぬ華やかさがある。見て楽しく小型欧州車並の雰囲気。左側に位置する回転計と中央の大きな速度計を入れ換えてほしいところだが、日本的事情でダメなのだろうか?
マガジンラック的なグローブボックスの蓋も便利で使いやすい。頭上のETC収納はアイディア賞。ハンドル径は少し大きめ。
(前席)……★★★★
ベース仕様の安っぽさは皆無。表皮の布も手触り良好で、サイズ、形状、座り心地ともに上々。座面の後傾角も適切で文句なし。横方向のサポートもサイドが盛り上がっている形状ゆえ不足なし。ボディそのものの重心高は高いところにあるものの、腰の位置はストンとフロアに近い低いところに座る安心感あり。国産車のシ−ト中でも秀逸な出来。ドア内張りのドリンクホルダーも便利。
(後席)……★★★
リアシートも比較的ゆったり座れ、後輪の張り出しは、ほとんどなし。ヘッドルームやバックドアのガラスまでの距離はさほど余裕は無いものの、前方の眺めが開けている。
足元はFF車ながらセンタートンネルの張り出しが少しあり。全長3.88mの車としてまずまず。乗り心地は前席に比べて、突き上げるような入力に対しては不利だが、普段の路面なら、総じて静粛にして快適な範囲。
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(荷室)……★★★
絶対的にはさほど広くはないが、サスペンションの張り出しは小さく、フロア面積としては大きなほうか。ハッチはバンパー高さから開き、フロアはさらに深い位置にあるから丈の高い荷物も収納できるが、テールランプ類は大きめで間口は狭い。内張りもしっかりしており、可倒式のシートバックにはフックを掛けるところもある。仕切りのトレイは剛性も高そう。
【ドライブフィール】運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★★
1.3リッターエンジンは特別にパワフルではないが、高回転まで滑らかに回り、970kgという軽いボディには十分。5MTを駆使すればスポーティな運転にも応える。4気筒横置きエンジンとしてアイドル振動のレベルは優秀。ほぼ無振動を実現。
5MTのシフトはコンソールタイプではなく、前側のハンドルから近い位置に。その外筒たるセンターコンソールカバーは、左脚の支えとなりフットレストより頼りになる。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★★
ハコのほぼ四隅にタイヤがレイアウトされており、高めに見えるボディ重心高のわりに姿勢変化は少なく、安定した動きに終始する。サスペンションは普通に上下動し底突き感は少ない。
ノーズは軽く回頭し、パワーステアリング操舵力も軽めで、総じて運動性能は軽快。ブレーキへの負担も軽そう。その軽さは何にもまして歓迎すべき特性ながら、欲をいえば足元の剛性感はやや期待はずれで、ガッシリした落ち着き感で欧州車に劣るのが玉に疵だ。
(写真=荒川正幸)
【テストデータ】
報告者:笹目二朗
テスト日:2007年8月7日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2007年型
テスト車の走行距離:--
タイヤ:(前)175/65R14 ヨコハマASPEC A349(後)同じ
オプション装備:ドライビングコンフォートパッケージ+レーザーツーリングコンフォートパッケージ+フルオートエアコン&アレルバスター搭載フィルター(12万3900円)
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:--
テスト距離:--
使用燃料:--
参考燃費:--

笹目 二朗
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