第49回「BMW i3」(後編)

2014.05.16 水野和敏的視点 水野 和敏
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「本物のEV」がようやく出てきた!

今回も引き続きBMW i3を見ていきましょう。前回はi3がクルマそのものを、そしてクルマを取り巻く社会を、どのように変えていくのかを考えてみました。今回は実際に箱根に持ち込んで、その走りをチェックします。

i3は2013年の夏に発表され、欧州で先行発売されたのち、今年の4月5日に日本でも販売が開始されました。ラインナップは、ピュアEV仕様(499万円)と、レンジ・エクステンダー付き(546万円)の2種類。後者は、バッテリー残量が少なくなったときに発電機を回せる647cc直列2気筒エンジンを搭載します。

充電は200Vの電源なら7~8時間で済み、ピュアEVバージョンでは、日常的な使い方で130~160kmほど走れるといいます。もちろん日本のCHAdeMO(チャデモ)方式の急速充電機にも対応しています。一方、レンジ・エクステンダー付きなら、さらに発電用のエンジンを稼働することにより、航続距離を約300kmまで延ばせるそうです。

バッテリーを敷きつめたアルミ合金製のシャシーに、カーボンファイバー強化樹脂(CFRP)製の上屋を載せるというボディー構造を採るBMW i3。その先進性と発展性、そしてクルマとの付き合い方を根本から変える可能性については、前回、述べました。「電気自動車という存在に、真っ正面から取り組んだクルマが、ようやく出てきた!」 BMW i3と接して、そんな感慨を持ったのです。