第84回:BMW 218iアクティブツアラー ラグジュアリー(後編)
2015.01.23 水野和敏的視点スロットルの“早開き”に疑問あり
今回も引き続き、BMW 2シリーズ アクティブツアラー(以下、アクティブツアラー)をチェックします。このクルマは、いわばFFモデルのスペシャリティーカーである「MINI」で成功を収めたBMWが、満を持してBMWブランドで投入したFFハッチバックです。なお、国内で販売されるアクティブツアラーには、1.5リッター直3ターボ(136ps、22.4kgm)と、2リッター直4ターボ(231ps、35.6kgm)の2種のエンジンが搭載されますが、今回試乗したのは前者です。
3気筒エンジンをかけると、振動が少々気になることは前回、指摘したとおり。アクセルペダルを踏んでいくと、スロットルがずいぶん“早開き”であることがわかります。つまり、実際にペダルを踏んだ量より、エンジン側のスロットルがはるかに大きく開いているのです。イメージとしては、ペダルを「1」踏むと、エンジン側のスロットルが「1.3」から「1.4」くらい開く印象。加速感を演出したいのでしょうが、これはちょっと過剰演出というべきでしょう。
かつて「スバル・レヴォーグ」をテストした時(第59回「スバル・レヴォーグ1.6GT EyeSight」)にも、同じような指摘をしたことを思い出しました。2リッターターボエンジンを搭載するレヴォーグは力に余裕があるため、ペダルを踏んだ量とスロットル開度が素直に比例していましたが、1.6リッターターボモデルでは、やはりスロットルを早開きにして力強さを演出していました。
この手の味付けをすると、カタログ燃費に対して実用燃費が大きく悪くなる可能性があります。メーカーのテストドライバーが届け出燃費を測る時は、意識してゆっくりペダルを踏みますが、一般のユーザーはそうではありません。そう考えると、これは納得できる設定とは言えません。
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