ジャガーIペースHSE(前編)
2019.06.27 谷口信輝の新車試乗 今回ワインディングロードに連れ出したのは、ジャガー初のピュアEV「Iペース」。欧州カー・オブ・ザ・イヤーを獲得するなど称賛の声も多く聞かれる同車だが、果たして、レーシングドライバー谷口信輝の印象は?独特な加速感が魅力
「うーん、ちょっとホワンホワン系かな」
ジャガー初の電気自動車、Iペースを箱根のワインディングロードで試乗しながら、谷口信輝はそうつぶやいていた。もっとも、エンジン音が聞こえないためにスピード感をつかみにくいだけのことで、実際にはかなりのペースでIペースはコーナーを走り抜けている。だから、ホワンホワンに感じるのもやむを得ないような気がする。
「おそらく、ダンパーに対してスプリングが強すぎるんでしょうね。だから大きな入力がタイヤに加わったとき、それをダンパーが抑えきれずに上下動が起きちゃう。でも、細かく見ていくと、上下だけでなくて左右にも前後にも少し揺れているような気がしますね」
ちなみに、試乗車はオプションのエアサスペンションを装備。タイヤは245/50R20サイズを前後に装着していたので、ひょっとするとタイヤをオプションの22インチに変えるだけでも、もう少し“シャキッと感”が出るかもしれない。そう私が言うと、「ああー、確かにそれはそうかもしれませんねえ」と谷口は同意してくれた。
この連載を愛読してくださっている皆さんであればすでにご承知のとおり、谷口は電気自動車が嫌いではない。いや、むしろ好きといってもいいくらいだ。
「そうですね、僕は今後のこと、未来のことに対して、そんなに“アンチ”じゃないですから。それに、電気自動車って独特な加速感があるじゃないですか。テスラがまさにそうなんですけど、このIペースも、テスラほどではないにしてもかなり加速感はいいですよね」
Iペースは200psのモーターを前後に1基ずつ搭載した4WDで、最高出力は400ps。かなりのハイパフォーマンスカーだ。もっとも、仕様によっては最高出力が700psを超える「テスラ・モデルX」には及ばない。
「そう、モデルXにはかなわないけれど、これでも十分以上に速い。それにしても、このトルクの出方とか、電気自動車はやっぱりいいですよね。シューンって感じの加速感。でも、こんなふうに何回も思いっきり加速させていると、どんどんバッテリーが減っちゃいますよね。回生をもっと強くさせましょう」
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