Gear Up! Selection | IRON SHIELD(アイアンシールド)
スマートかつプリミティブな盗難防止装置
2023.07.10
Gear Up! 2023 Summer
自動車盗難への対策は決して怠れない現状、日々進化するセキュリティーシステムがあっても防ぎきれないことも多いはずだ。ならばいま一度原点に戻ってプリミティブな方法を試してみてはいかがだろう。二重三重の備えが、大事な愛車を守ってくれるはずだ。
“イモビライザー”と呼ばれるセキュリティーシステムが普及しても、後を絶たないクルマの盗難。警察庁によれば、自動車盗難の認知件数は2003年の6万4223件をピークに減少傾向にあり、2022年には1割以下の5734件に減っている。とはいえ、約90分に1台の割合で自動車が盗まれていることを考えると、盗難対策は不可欠といえるだろう。
キーをつけたままクルマを離れるなど言語道断だが、キーがなくても盗難されるケースは多い。2022年の盗難事件では、4台に3台がキーのない状態で被害に遭っているというから驚きである。駐車場や、あるいは安全なはずの自宅から、ある日突然、愛車が姿を消すのはひとごとではないのだ。
盗難を防止するには、短時間でも必ず施錠するのが基本であり、さらに、警報装置を装着したり、ドライブレコーダーの駐車監視機能を利用したりすることも、盗難を予防するには役立つ。
さらに、確実な対策としてお薦めしたいのが、今回紹介するIRON SHIELD Z(アイアンシールドゼット)。ステアリングホイールをロックし、クルマを移動しにくい状況をつくることで愛車を守るという方法だ。
一見アナログなやり方だが、ステアリング操作ができないのは窃盗犯にとっては致命的。しかも、アイアンシールドは、ステンレス鋼12mmを使用しているため切断に非常に強く、さらに今回採り上げる上級仕様のZシリーズでは、狙われやすい溶接部分を守る強固な切断ガードを設置したり、カギの部分に可変式カットシールドを搭載することで下部からの切断を防ぐなど、さまざまな工夫がなされているのだ。
それでいて使い方が簡単なのも、アイアンシールドゼットのうれしいところ。2分割構造の本体の上部をステアリングホイールの上からかぶせ、裏側から本体の下部を差し込み、あとは鍵穴を押してロックするだけ。これにより本体がワイパーレバーなどに干渉し、ある一定の角度以上はステアリング操作ができなくなる仕組みだ。本体を取り外すには2カ所のディンプルキーが必要で、切断工具などで破壊しにくい設計になっている。
本体にクッション材や樹脂カバーを装着することで、ステアリングホイールや室内のキズを防止できるのもうれしい配慮。本体下部の横にあるスイッチを押すとLEDライトが点灯し、暗い場所でアイアンシールドゼットを取り付ける際に重宝する。
高級感と頑丈さが伝わってくるこだわりのデザインもアイアンシールドゼットの特徴のひとつだ。2種類のサイズがあり、幅広い車種に対応する。お好みにより、ブラック、グレー、クリアの3色から選択可能だ。
手軽な方法で高い盗難防止効果が得られるアイアンシールドゼット。万一の事態が起こる前に、ぜひ準備しておきたいアイテムである。
(文=生方 聡)
問い合わせ:アイアンシールド 048-287-8153

生方 聡
モータージャーナリスト。1964年生まれ。大学卒業後、外資系IT企業に就職したが、クルマに携わる仕事に就く夢が諦めきれず、1992年から『CAR GRAPHIC』記者として、あたらしいキャリアをスタート。現在はフリーのライターとして試乗記やレースリポートなどを寄稿。愛車は「フォルクスワーゲンID.4」。
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